トンデモ和製英語「ブラック」は名誉白人用語である。

 林眞須美さん関連について取り上げると、当然弁護士発言が出てくるので、警察用語の「シロ・クロ」が出てきてしまう。弁護士は警察用語の「クロ」という言葉をもっともよく聞く立場である。(例えば伊東秀子弁護士については欄外参照)

 【黒】は「スーパー大辞林」によると、①色の名。光を最も多く吸収し、視覚に刺激を与えることの少ない暗い色。墨・木炭のような色。「黒のスーツ」②黒い碁石・・・③犯罪の容疑があること。対義語:白「警察はその男を黒とみている」──とある。③の意味の起源の記述はないが、杉田聡(欄外参照)が言うように、多分近代において英語の意味から借用されたものであろう。

 ちなみに「スーパー大辞林」には【ブラック企業】ネット利用者の俗語で、従業員に対して、劣悪な(場合によっっては非合法な)労働条件を強いるような事業所の総称。過度のワンマン経営、達成困難なノルマ、サービス残業の強制など。ブラック会社。──とある。ここの説明にもあるネット卑語については、私も次の3つのネット卑語、「放射脳」・「除鮮」・「ブラック企業」をよく見た。「放射脳」という言葉は、CMLでも頻繁に使う投稿者がいて、私は「原発マフィア用語(?)」だと強烈に非難した記憶もある。ここで気づくかと思いますが、私にとってはどれもトンデモ語なのですが、なぜか「ブラック企業」だけがメディア(ミーディア)で生き残り、猛威を振るっているわけです。メディア(ミーディア)もさすがに残りの2個のネット卑語を採用するほどは愚劣ではなかったとも言えますが、ではなぜトンデモ和製英語「ブラック」は見逃されたのでしょう?


 答えは「2017年8月8日更新版 トンデモ和製英語「ブラック」はなぜ使ってはいけないのか? 」にもいくつか書いていますが、「14.警察用語のクロ(犯罪容疑あり)が推理小説(警察小説)・記者・法曹界で流通していて、トンデモ和製英語「ブラック」の氾濫の素地があった。」が一番大きいかもしれません。さらに労働問題で闘う弁護士が企業批判を意味して使えば、メディア(ミーディア)はさらに取り上げやすいからです。私は『しんぶん赤旗』を含めいくつかのメディア(ミーディア)に異議申し立てをしましたが、採用されたのは『週刊金曜日』(この雑誌もトンデモ和製英語「ブラック」を使用している。)だけですから、少数意見は無視されているわけです。


ではもう一度、なぜここまでトンデモ和製英語「ブラック」が大流行してしまうのかを以下の事例から考察してみましょう。


★26.名誉白人へのあこがれ?

 英語帝国主義に従属する日本でトンデモ和製英語「ブラック」「ホワイト」を駆使して名誉白人化を目指す。以下反面教師の林田力──

 ★林田力──これに対してブラック企業やブラック士業はブラックなやり口で金儲けをすることへの嫌悪感が込められている。ブラック企業が経済的成功を収めているとしても、そのやり口自体が唾棄するものであることを示している。ブラック企業やブラック士業によって日本語の黒に今まで以上に強い否定的意味を与えることができた。「Black is sneaky.」である。だからこそブラックバイトやブラック稼業などの新たな派生語も生まれてくる。ブラック企業やブラック士業は日本語を豊かにする言葉であり、この表現を大切にしたい。

 

 

 ここまで正直に名誉白人へのあこがれを表明されると、私としては逃げ出したい気分にもなるが、実は少し前には首都東京では似たような人物に都民が熱狂していたのだから、私には逃げる場所などないかもしれません。


 アパルトヘイトという言葉で、今の私たちはイスラエルを想像できるのでしょうか?どう見ても人種主義と土地泥棒の植民地主義国家ですが、「欧米の目」で世界を見ている私たちには、テロ国家イスラエルの実像が見えません。よって安倍晋三がイスラエルとの経済協力を推進しても、批判の対象にもなりません。もちろん文化面では村上春樹とか蜷川幸雄の愚行も徹底批判を免れています。こうして見ると日本はアパルトヘイト国家のイスラエルと仲が良いのです。


 日本の歴史を現代からちょっと遡っても、アパルトヘイトの南アと仲が良かった日本は、強欲のため名誉白人という称号を喜んで受け入れていたわけですが、首都東京では人種主義者の石原慎太郎(日本・南ア友好議員連盟(1984年発足) 幹事長)という言葉の正確な意味での名誉白人が熱烈支持されていました。 彼曰く――「アメリカでは黒人を使って能率が落ちている。黒人に一人一票やって も南アの行く先が混乱するだけだ、独立してもやっていけない」。また、1990年、梶山静六のトンデモ発言――「たとえば、悪貨は良貨を駆逐するというが、アメリカにクロ(黒人)がはいって、シロ(白人)が追いだされているような混在地になっている」。この発想はブラックに悪を含意させホワイトを善として労働法などを犯す強欲企業を「ブラック」呼ばわりする現代の労働運動に引きつがれています。


 かような恥ずかしい歴史がある日本が、今またトンデモ和製英語「ブラック」を大氾濫させているわけですから、トンデモ和製英語「ブラック」は名誉白人用語である──と私は言うのです。初めから危惧されたように、日本ではブラックにあらゆる悪を含意させて大氾濫させているのですから、白人英語のblackの意味に限りなく近づきはじめています。このままいけば、さらに日本語の黒の意味にも悪影響が及びます。マルコムX以後50年にもなってのこの歴史の大逆流は、ヒトの科学から導き出される「人間は平等」という真理に敵対する愚行とも表現できます。私たちは人間をやめてはいけないのです。 

 



▼「ブラック企業」という言葉は「黒人」を差別する
「英語」の悪しき含意から身を解き放とう
杉田聡
2017年02月14日
http://webronza.asahi.com/authors/2016103100009.html

・・・


  『広辞苑』によれば、白は、
 「(1)太陽の光線をあらゆる波長にわたって一様に反射することによって見える色。雪のような色。」
 「(2)囲碁で、白石の略。また白石を打つ方。後手。」
 「(3)犯罪容疑が晴れること。また、その状態。転じて、無罪。潔白。」
 「(4)『しろがね(銀)』の略」

 黒は、
 「(1)色の名。墨のような色。」
 「(2)囲碁で、黒石の略。また、黒石を持つ方。先手。」
 「(3)犯罪容疑者が犯罪の事実ありと判定されること。また、その人。」
 の意である。

 ただし、この説明は大ざっぱすぎるし、記述にバランスを欠いている。いずれも(3)は明治以降に(おそらく「英語」を通して)入ってきた意味であって、むしろ例外的である。



▼トンデモ和製英語「ブラック」はあらゆる意味で日本限定でしか使えない
http://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/38525788.html

 トンデモ和製英語「ブラック」を多用する弁護士の存在を不思議に思っていたのだが、以下の引用でその疑問も氷解した。

★伊東秀子『恵庭OL殺人事件 こうして「犯人」は作られた』日本評論社、2012年

頁83――

・・・
 道警本部の捜査一課長が「証拠は山ほどある。どの証拠もクロの方向を向いている。彼女はまっ黒けのけだ」と言い放った顔が思い出された。・・・

****

 伊東秀子は弁護士で、警察用語の「クロ」という言葉をよく聞く立場である。よって弁護士たちは、「クロ」→「ブラック」にすんなりなじむ可能性がある。NPJもそうだし、「ブラック企業」を定義した弁護士たちも多分すんなり「ブラック」を受け容れたのだろう。またそのほかでは、刑事小説を書く物書きは、普段使う言葉だろうから、「ブラック」に違和感はないかもしれない。もちろんクロと「ブラック」は違う言葉だが・・・。

 で、弁護士たちは米国史には疎いのだろうか?公民権運動も知らないのだろうか?言葉の諸々に無頓着なのだろうか?言葉の使用範囲だけでみてみても、「ブラック企業」などいう言葉は日本企業にしか使えないから、「米国のブラック・エンタープライズは「ブラック企業」だ」などと書けば恥をかくし、「ミルトン・フリードマンの親父の工場は「ブラック工場」だった」と書くのも恥さらしとなる。この致命的欠陥に気づけば、トンデモ和製英語「ブラック」は言葉狩りすべきという結論に達するはずだが、さて弁護士たちはどうするのだろう。グローバルの時代だとメディア(ミーディア)は喧しいが、その時代にあらゆる意味で日本以外では全く使えないトンデモ和製英語「ブラック」とは、何というあほらしい存在なのだろう。


 


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