コラム6 「狂」と「狂う(くるう)」


コラム6 「狂」と「狂う(くるう)」

2015/7/4(土) 午前 11:08

http://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/39823206.html



「ハンナ・アーレントのラウル・ヒルバーグへの悪口」という記事を以前投稿したが、そのブログには、「馬鹿」と「狂っている」という表現があります。ここでは「狂」については、おなじみの小林健治『差別語不快語』(にんげん出版、2013年)から引用しておきます。


▼ハンナ・アーレントのラウル・ヒルバーグへの悪口
http://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/39821710.html


▼小林健治『差別語不快語』(にんげん出版、2013年)

頁58──

コラム6 「狂」と「狂う(くるう)」

 「狂」の字がつく熟語や「狂う」を使った表現は、日常的に非常に使用頻度の高い言葉です。前者の「狂」の字については、「狂気」「狂人」「狂女」「発狂」など、あからさまな差別意識をふくんだ熟語から、「狂想曲」「狂詩曲(ラプソディー)」「狂言」「酔狂」という、ほとんど差別的な意味をもたない熟語まで、さまざまな表現があります。
 「狂」の字について『広辞苑』(第6版)では、「①心の常態を失すること、②一事に熱中して溺れること。また、その人。マニア」と2つの意味にわけて説明されています。昔の4版とはかなり表現が変わっていますが、問題となるのは、①についての表現です。②の意味で使用している場合は、差別表現とは関係ないといえるでしょう。しかし、「狂」という言葉で差別を受けてきた当事者側からすれば、②の意味で使われていることは理解していても、一瞬とまどう言葉であることを、使用する側はつねに意識しておく必要があります。「狂」という字は、本来、 否定的な意味だけでなく、肯定的な意味をももつ言葉でした。『字統』でも、「日常性の否定に連なる詩的狂気」という意味が記されています。しかし、明治時代、精神障害者を「狂気者」と表記し、「狂」の字に差別的な精神障害者観が付与された歴史的経緯のなかで、「狂」「狂気」の、日常性を否定する創造性という積極的で肯定的な側面が隠されてきたわけです。とくに「狂う」については、大和言葉の「くるい」に漢字「狂」をあてたものであり、『広辞苑』(第6版)では「①・・・(中略)・・・。④、⑤、⑥、⑦は「時計が狂う」「予定が狂う」「歯車が狂う」「調子が狂う」など、一般的に使われている言葉で、差別性が付与されてはいません。「くるう」→「狂う」と漢字表記することに注意が必要です。・・・(後略)

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