もともと白人の言語である英語の語彙‘black’についての考察

もともと白人の言語である英語の語彙‘black’についての考察
2013/9/2(月) 午前 9:26

 バナナ人の若者が発明したであろう「ブラック企業」という言葉は、赤旗の記事などでは頻繁に見るようになった。かように強欲企業の不正と戦っている側――そう差別に対して戦うはずの正義である側がこの愚劣な言葉(「ブラック・イズ・ビューティフル(黒は美しい)」運動に敵対する)を頻繁に使用するのだから、まことに現状は嘆かわしい事態なのである。

 そういうわけで今回は日本低国民が忘れているかもしれない簡単なことを指摘してみたい。それは当たり前のことで、“英語とはもともと白人の言語”であったという事実である。

 というわけで現在日本低国民が「ブラック企業」という言葉を流行らせ、「邪悪な」の意味あいを帯びた「ブラック」を乱用している事態は、昔、アジア人からこう揶揄――日本国民は外は黄色だが、中身が白人のバナナ人だ――
されていた事実を思い起こさせ、私にはまことに居心地悪毎日が続くのである。強欲企業と戦うこんな大事な時に、まあなんてこと・・・

※追記1:以下引用は、当たり前の再確認――

▼津田幸男『英語支配とは何か――私の国際言語政策論』明石書店、2003年

頁111――

●英語の差別イデオロギー
 言語には差別的機能が備わっており、英語も例外ではない。人間にはもともと、自分や自分の属しているグループには、プラスのレッテルを貼り、他人や他集団――特に敵対していたり、軽蔑、あるいは支配している場合――に対しては、マイナスのレッテルを貼り、差別しようという意識があるようだ。(これは社会学では、「ラベリング」(注15)と呼んでいる)。
 この「ラベリング」を正当化していくのが言語の語彙であろう。つまり、相手にマイナスのレッテルを貼るための具体的なことばが必要となる。もともと白人の言語である英語の語彙が、有色人種に対して、いかにマイナスのラベリングを付けてきたか、実例を見ながら検討していこう。
 まず、‘white-black’という一対のことばが思い浮かぶ。‘white’は白人を指し、それは白人によって、限りなくプラスで正しいものを指し示すことばとして、使われつづけるのである。その反対に、‘black’は黒人を示し、それは限りなく暗く、邪悪な意味あいのものの象徴として使われている。
 たとえば、わたしの手元にある『ランダムハウス英和大辞典』(小学館)の、‘white’の項を見てみよう。形容詞の項目には22の意味がリストアップされているが、そのうち、‘white’のマイナス・イメージを示す意味は第5、第6項目の「青ざめた、青白い」「音色の響き、暖かさなどの欠けた」の2項目のみであり、一方で、プラスの意味を想起させるものが圧倒的に多い。
 それらは、「正直な、公正な」(第16項目)、「縁起のよい」(第17項目)、「よごれのない」(第18項目)、「罪(けがれ)のない、清浄な、潔白な」(第19項目)、「悪意のない、害のない」(第20項目)、の合計5項目にのぼっている。
 それでは、‘black’の意味はどうであろうか。再び、前出の『ランダムハウス英和大辞典』を調べてみよう。‘black’の形容詞の部分には15項目が掲げられているが、そのうち、わずかにプラスの意味を含むものは、「全くの、徹底的な」(第14項目)の一つのみで、残りのほとんどは著しく否定的な意味を含むものばかりである。
それらは、「よごれた、きたない」(第4項目)、「まっ暗の、やみの」(第5項目)、「陰気な」(第6項目)、「不吉な、険悪な」(第7項目)、「故意の、たくらんだ」(第6項目)、「腹黒い、よこしまな」(第9項目)、「荒廃地の」(第10項目)、「非難されるべき、不名誉な」(第11項目)、そして「不正な、やみ値の」(第15項目)の、合計9項目にわたり、‘black’がいかに、マイナスのレッテルとして使われているかがよくわかる。
 このように‘white’がおおむね「善と公正」を指し示すために使われ、‘black’が
、「悪と不正と汚れ」を示すために使われていることと、‘white’が白人を指し、‘black’が黒人をさすということばの使われ方は、任意のものではなく、作為的なものであろう。
 言い換えれば、白人達は、自分達を‘white’と呼ぶことにより、自分達に「純白」のレッテルを貼った。それと同時に、奴隷達を‘black’という「邪悪な」レッテルの中に閉じこめ、彼らを徹底的に「罵倒」することにより、支配しやすくしようとしたのであろう。要するに、白人達の奴隷達に対する差別感を確立、維持、正当化するために、‘blackの意味合い(コノテーション)は、限りなく、マイナスのイメージを帯びていったのであろう。言い換えると、ことばの意味と使い方をつくり出している人々――つまりネイティブ・スピーカー――の意識が差別的であり、それが、言語の中に映し出されたのであろう。
 それを証明するために、日本語の「白」と「黒」の意味を比較してみると、よくわかる。『広辞苑』の「白」の項をみてみると、・・・略・・・

※追記2:引用の「略」以下は、自分で辞書で調べてもらえばすぐ分かること。「黒」の項目など3つぐらいで、3つめに警察用語の「犯罪の容疑があること」が載っているぐらい。

※追記3:日本の警察権力が単純思考で私たちを「白」か「黒」(注:「警察はその男をクロとみている」などと使われる)かと判断しているからといって、私たちがその思考法を真似て「黒」を犯罪と結び付ける思考をしていては駄目である。よって「腹黒い」などという言葉はなるべく使わない方がよい。陰謀や悪巧みを持った人間とは限りなく犯罪者に近いが、世の中の常として、権力者が常にそうであり(テロ国家アメリカのオバマを見ればすぐ分かる。悪巧みと陰謀でシリア侵略を企んでいる)、警察とはそれに反対する市民を捕まえる側である。警察思考はその警察に捕まえられる側の市民には決してなじまないのである。「白」と「黒」の世界は囲碁やオセロだけで十分である。

※追記:4 ‘black eye'の意味には恥、不名誉、面汚しなどの意味がある。

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