【動画】イラク劣化ウラン弾 被爆の恐怖:豊田直巳 .

▼イラク劣化ウラン弾 被爆の恐怖:豊田直巳
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▼イラク 劣化ウラン弾被害調査~ドイツ人医師 13年の足跡~
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▼速報967号 イラク――戦争が遺したがん・先天異常
投稿日 2013年4月22日
http://www.tup-bulletin.org/?p=1383


国際法違反の兵器の使用がイラクの将来世代に害を及ぼし続ける

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米国によるイラク戦争・侵略から10年が経ち、ファッルージャをはじめイラクの各地で、先天異常、がんなどの病気、流産・早産が異常に増えています。イラクの実情を伝え続けてきた米国のジャーナリスト、ダール・ジャマイルによる衝撃的な報告です。イラクでの自衛隊の活動は2008年名古屋高裁の違憲判決が確定しました。日本が憲法違反の自衛隊派遣を行ってこのような戦争に関与した責任を検証しなければなりません。
(翻訳:荒井雅子/TUP)
イラク――戦争が遺したがん
ダール・ジャマイル

劣化ウラン弾をはじめとする軍事関連の汚染にさらされたことが、イラクの広い範囲で先天性(出生)異常、がんなどの病気が急増している原因ではないかと疑われている。

多くの一流医師・科学者が、劣化ウラン被曝は、イラクで以前には見られなかった病気の最近の発生にも関連があると指摘する。たとえば、腎臓、肺、肝臓の新しい病気や、免疫系全体の崩壊などだ。劣化ウラン被曝はまた、イラクの多くの行政区域で報告されている、特に子どもの間での白血病、腎臓病、貧血の症例の急増にも関連がある可能性がある。

また、ファッルージャなど特に米国の激しい軍事作戦が展開された地域では、イラク女性の間で、流産や早産が激増している。

イラク政府の公式統計によると、1991年の(第一次)湾岸戦争勃発以前、イラクでのがんの罹病率は、10万人あたり40人だった。1995年には、10万人あたり800人に増加しており、2005年には、10万人あたり少なくとも1600人に倍増していた。現在の推計は、増加傾向が続いていることを示している。

こうした統計は衝撃的だが、症例についての適切な記録・研究・報告がないため、がんやその他の病気の実際の罹病率は、このような数字をはるかに上回っている可能性が高い。

「がんの統計を得るのは難しいのです。イラクでは公的医療は50パーセントだけですから」と、イラク健康管理増進協会のサラーフ・ハッダード医師はアルジャジーラに語った。「イラクの医療の残りの半分は民間セクターが提供しており、民間セクターは統計の報告をきちんと行いません。ですから、イラクの統計はすべて、2倍しなければなりません。公式の数字はどれも、本当の数字の半分でしかない可能性が高いのです」

有毒環境

ハッダード医師は、がん罹病率の上昇と、米軍がその地域でどれほど爆撃を行ったかとの間には直接の相関があると考えている。

「同僚も私もみな、ファッルージャで先天性形成異常、不妊症、不育症が増加していることに気づいています」と彼は言う。「ファッルージャでは、米軍の爆撃と米軍が使用した武器によって毒物が持ち込まれたという問題があります。その一つが劣化ウランです」

2004年、米軍は、ファッルージャの街に対して、大規模な軍事包囲を二度行い、大量の劣化ウラン弾および白リン弾を使用した。

「米軍が私たちの環境に持ち込んだ放射線やその他有毒物質にさらされた、イラクの子どもたちの将来が心配です」とハッダード医師は付け加えた。

しばしば引用される疫学調査に、「Cancer, Infant Mortality and Birth Sex-Ratio in Fallujah, Iraq 2005-2009(仮邦題:ファッルージャにおけるがん、乳幼児死亡率、出世時性比――イラク、2005‐2009年)」がある。これは、700以上のファッルージャの世帯の一軒一軒について調査を行ったものだ。

研究チームは、異常に高い率のがんと先天異常についてファッルージャ住民に面接調査を行った。

論文執筆者の一人で、化学者のクリス・バズビーによれば、ファッルージャでの健康の危機は、「これまで調査した集団の中でもっとも高率の遺伝子損傷」を示すものだと言う。

モズガン・サヴァビーアスファハニ博士は米ミシガン大学(アナーバー市)の環境毒性学者だ。20編以上の査読論文を書いており、そのほとんどは、有毒物質・戦争関連汚染物質による健康への影響を扱っている。現在は、イラクの各都市での戦争による汚染と先天性異常の異常な増加を中心に研究している。

「爆撃を受けた住民は、爆撃の後、汚染された自宅跡とか、金属への暴露が継続する建物とかにとどまることが多いのです」

「ファッルージャでの私たちの研究では、大多数の世帯が爆撃を受けた自宅に戻ってそこに住むか、でなければ、自宅のあったところの汚染された瓦礫の上に家を建て直していました。また使えるものがあれば、爆撃された場所から拾い出した材料を建築に使っていました。こうしたやり方が広く行われたために、地区への爆撃が終わった後もずっと、住民は有毒金属にさらされることになるでしょう」

サヴァビーアスファハニ博士は、劣化ウラン弾をはじめとする弾薬が、イラクの環境中に、どれほど大量に放出されたかを指摘した。

「米国会計検査院の統計によれば、2002年から2005年までの間に、米軍は、60億発の弾薬を使用しました」と彼女は付け加えた。

サヴァビーアスファハニ博士によれば、戦争地域の金属汚染物質は、爆弾・弾丸をはじめとする爆発物に由来する。鉛、ウラン、水銀が特に重要なのだが、これらの金属は弾薬の製造に使用されており、すべて先天性異常、免疫不全その他の病気の原因となる。

「イラクのファッルージャとバスラの二都市での私たちの研究は、先天性(出生)異常に焦点を当てて調べたものです」と彼女は言った。

彼女の研究によれば、どちらの都市での調査でも、先天性異常、特に神経管異常と先天性心臓異常の数の増加が見つかった。また、住民が、鉛と水銀という、2つの主要な神経毒金属にさらされたことも明らかになった。

「けれども、イラクでの先天性異常の急増は、爆撃を受けた各都市でのもっと多くの住民の健康問題の一部として表面化しているものです。イラクでは、子どもの白血病をはじめとするがんも増えています」

ファッルージャの赤ちゃん

ファッルージャの医師たちは、すでに述べた深刻な先天性(出生)異常の急増を目にし続けている。二つの頭を持って生まれた子どもたち、目が一つしかない子どもたち、複数の腫瘍があったり、顔や体に畸形があったり、複雑な神経系障碍のある子どもたちなどがいる。

今日ファッルージャでは、多くの家族が怖がって子どもをもつことをやめていると、住民がアルジャジーラに語っている。流産や重大な異常や病気による新生児の死亡を連続して経験する女性の数に不安を抱いているからだ。

ファッルージャ総合病院の小児科専門医サミーラ・アラニー医師は、米軍による包囲の後、2005年以来急激に広がった先天性異常の爆発的増加を調べることに関心をもっている。

「現在、先天性心臓病から深刻な形態異常まで、あらゆる種類の異常があります。どちらも想像もつかないほどの数です」と、アラニーは昨年、病院の自室で衝撃的な先天異常の写真を数限りなく見せながら、アルジャジーラに語った。

また、2010年にアラニーが共同執筆者となった研究では、ファッルージャで、心臓欠陥の率がヨーロッパに比べて13倍高いことがわかった。さらに神経系に関連する先天異常では、同じ出生数について、ヨーロッパに比べて33倍高い率が出た。

アラニーは1997年から同病院に勤務しているが、2011年12月21日の時点で、2009年10月以来、677例の先天異常を自身で記録したと、アルジャジーラに語っている。そのわずか8日後、12月29日にアルジャジーラがファルージャを訪れたとき、数字はすでに699に増えていた。

アラニーは、口蓋裂や長頭の赤ちゃんや、顔の真ん中に目が一つだけある一人の赤ちゃん、大きすぎる四肢、短い四肢、変形した耳、鼻、脊椎の写真を何百枚もアルジャジーラに見せた。

彼女はまた、「致死性骨異形成症」、すなわち「新生児の命を奪う」骨と胸郭の異常の症例のことも、アルジャジーラに語った。

「劣化ウラン被曝ががんを引き起こしたことが、検視法廷で明らかになっています」とバズビーはアルジャジーラに語っている。

「ウランは、人類が知る物質の中で、もっとも危険なものの一つである、ということを非常にはっきり示す研究が、この10年で出てきています。こうした戦争で使われるような形状をしている場合、もちろん非常に危険です」

2010年7月、バズビーは、2004年の米軍の攻撃以来、ファッルージャで子どものがんが12倍に増えたことを示す研究を発表した。報告はまた、性比が、女児100人に対して男児86人と異常を示していること、遺伝子損傷の兆候となる病気が広がっていることも明らかにした。こうした病気の広がりは、ヒロシマと同様だが、発生率ははるかに高かった。

アラニー医師は日本を訪れ、米軍の広島・長崎への原爆投下による放射線に関連するものとみて先天異常の発生率を研究している日本人医師たちと会った。

彼女は、広島・長崎の先天異常発生率は1~2パーセントだと聞いた。アラニー自身の先天異常症例の記録では、先天異常発生率は、ファッルージャで生まれる全新生児の14.7パーセントに上っている。日本の被爆地での発生率の14倍以上だ。

2013年3月、アラニー医師は先天性異常の発生率が14パーセント前後のままであることをアルジャジーラに告げた。

こうした統計は衝撃的だが、アラニー医師は、ハッダード医師が触れたのと同じ、報告漏れの問題を指摘し、危機は統計が示すよりさらに悪いと言った。

「異常をすべて登録するシステムがありません。ですから、本当に多くの症例が漏れているのです」と彼女は言う。「私自身は、40~50パーセントしか把握していないと思います。多くの家族が赤ちゃんを家においていて、私たちには知りようがなく、他の病院もそうした赤ちゃんを登録していないからです」

実はファッルージャで症例を登録しているのはずっとアラニー医師だけであり、彼女は、同じ深刻な異常を依然として目にしていると言った。

「一人の赤ちゃんに複数の系の異常がある場合が本当に多いのです」と彼女は言う。「一人の赤ちゃんにいくつもの異常があります。たとえば、つい最近も、中枢神経系の障碍、骨格異常、心臓の異常を持った赤ちゃんがいました。ファッルージャでは今日、これはよくあることです」

不安なことに、アラニー医師は、サヴァビーアスファハニ博士の研究が警告したことを指摘している。

アラニーの勤務先の病院は、2008年、ファッルージャのドゥッバート地区に建てられた。アラニーによれば、この地区は、2004年11月の包囲の間、激しい爆撃を受けた。

サヴァビーアスファハニ博士によれば、博士の研究によって、ファッルージャ、バスラ両地域が1991年の米国の爆撃により、また2003年の侵攻の間に、「毒性の高い重金属である鉛と水銀に汚染されている」ことが証明されたと言う。電離放射線被曝と同様、金属への暴露もがんにつながる恐れがあります」と彼女は付け加えた。

サヴァビーアスファハニ博士によれば、劣化ウラン弾が爆発したり標的に当たったとき、「金属を含んだ微細な塵状の粒子や劣化ウランを含む粒子を生成します。こうした粒子は環境中にとどまります。食物連鎖に入り込み、汚染された食物を通して人体に入ることがあります。有毒粒子はまた、風で空気中を運ばれ、住民が吸い込む恐れがあります。イラクは、砂嵐や砂塵嵐が頻繁に発生しやすい場所です。毒物を住民が継続的に吸い込めば、がんにつながる恐れがあります。アルファ線を発する粒子を経口摂取したり吸い込んだりすれば、発癌の可能性があります」

バスラとイラク南部

イラク南部のバービル州では、2003年以来、がんの罹病率がただならぬ割合で増えている。バービル州がんセンター長のシャリーフ・アル=アルワチ医師は、2003年の侵攻の間とその後の、米軍による劣化ウラン兵器の使用を非難する。

「イラク戦争の影響で、化学兵器と劣化ウランによって環境が汚染された可能性があります」とアルワチ医師はアルジャジーラに語った。「空気、土壌、水がみな、こうした兵器によって汚染されており、人が触れると有害です。私たちの地域で今までこんなことはなく、住民は苦しんでいます」

ドイツ南西部の都市ハイデルベルクで刊行されている専門誌「Bulletin of Environmental Contamination and Toxicology(仮邦題:環境汚染と環境毒性学雑誌)」に掲載された研究によれば、1994年から2003年までの間に、バスラで、先天異常の症例が7倍に増えた。

この研究によれば、バスラの病児の乳歯の鉛濃度は、戦闘のなかった地域の値と比べて、ほぼ3倍高い。

さらに、バスラでかつてないほど高率の神経管異常(二分脊椎症)が記録され、発生率は上がり続けている。研究によれば、バスラでの新生児の水頭症の症例数は、米国の6倍だ。

『Uranium in Iraq(仮邦題:イラクにおけるウラン)』の著者アブドゥルハック・アル=アーニーは、1991年以来劣化ウランがイラク市民に及ぼした影響を調べている。アル=アーニーは、カルバラーとバスラで自ら放射線量を測ったところ、ガイガーカウンターは「針が振り切れ」て「けたたましい音をたてた」とアルジャジーラに語った。

サヴァビーアスファハニ博士は、バスラで、子どもの白血病の発生率が1993年から2007年の間に倍増したと指摘した。

「複数のがんのある患者――たとえば同時に両方の腎臓と胃に腫瘍のある患者――はきわめてまれですが、こうした患者もバスラで報告されています」と彼女は言う。「こうした所見を集めれば、イラクで住民の健康に大変な非常事態が発生していることがうかがえます。これほどの危機には、住民の健康のさらなる被害を防ぐために多面的で国際的な緊急行動が必要です」

国際法と将来

劣化ウランのような弾薬の使用に関する、明確な国際法がある。

1977年のジュネーブ諸条約第一追加議定書第35条は、「過度の傷害又は無用の苦痛を与える兵器……または戦闘の方法を用いること」を禁止している。第35条はまた、国家が「人の健康と自然環境に対して広範、長期的かつ深刻な損害を与えること……が予測される戦闘の手段および方法を用いる」ことも禁止している。

イラクで見られる劣化ウランの影響は、劣化ウランが、人の健康と自然環境に長期的な影響を及ぼすことが疑われるというまさにその特質によって、第35条の禁じるものであることを示唆する。

(第一追加議定書の)第36条はまた、締結国が「新たな兵器……の研究、開発、取得……にあたり」、その兵器が国際法の規則によって禁止されていないかどうかを確認することを義務づけている。

これまでに、ベルギー(2007年)とコスタリカ(2011年)が、自国領内でウラン兵器を禁止する国内法を成立させている。2008年欧州議会は、「戦争における劣化ウランの使用は、人道と環境に関する国際的な明文法・慣習法に定められた基本的な規則・原理に反する」とする決議を採択した。

劣化ウランが引き起こすDNA変異は、言うまでもなく親から子へと伝わる可能性がある。したがって、米国主導の1990年と2003年の対イラク戦争による劣化ウラン汚染は、イラク市民の将来世代に、国家規模の持続的な健康被害を引き起こし続ける可能性が高いと思われる。

イラクに残る劣化ウランの爪痕は、長期にわたる恐るべき環境災害となる。その放射能は45億年以上残るからだ[劣化ウランの主成分であるウラン238の半減期約45億年]。

サヴァビーアスファハニ博士は、1990年以来イラクで使用された戦争兵器によって引き起こされた被害の全貌をつかむために、イラクで、さらに調査研究が行われる必要があると感じている。

「イラクでの金属や劣化ウランなどの兵器による環境汚染の規模を把握するために、大規模な環境調査が必要です」と彼女は締めくくった。

「こうした状態の中には、記述する医学用語さえないものもあります。今まで一度も見たことがないからです」とアラニー医師は言った。「ですから私は、説明するとき、身体的な異常を描写することしかできません。医学用語を示すことができないのです」

ハッダード医師も、わが子をはじめイラクの子どもたちの将来に深い懸念を抱いている。

「子どもたちのことが心配です」と彼は悲しげに言った。「健康の問題や毒物などあまりに多くの問題に囲まれています。私たちは、子どもたちが病気や放射線や有毒化学物質を逃れられるよう力を尽くさなくてはなりません。こうしたものは音もなく忍び寄って命を奪う。問題がとても大きくなるまで気がつかないからです。あまりに多くのイラク人がこうしたものに苦しんでいて、どうすればこの苦しみを終わらせられるのか、私にはわかりません」

アラニー医師はただ、人々、特に米国の人々に、ファッルージャの危機のことを知ってほしいと考えており、彼らに一つだけ、頼みがあるという。

「他の国の人を傷つけるのをやめるよう、自分の国の政府に頼んでほしいのです」と彼女は言った。「特にイラクの人を」

原文:
Iraq: War’s Legacy of Cancer
Monday, 18 March 2013 09:11 By Dahr Jamail, Al Jazeera | Report

http://truth-out.org/news/item/15166-iraq-wars-legacy-of-cancer

原文に写真があります。
[写真説明1]ファッルージャの医師たちは、深刻な先天性異常をもった赤ん坊を何百人も記録している。劣化ウラン弾をはじめとする戦争関連有毒物質が原因だと彼らは考えている(写真:サミーラ・アラニー/アルジャジーラ)。
[写真説明2]ファッルージャでは、米軍による攻撃の後、このように深刻な、多重先天異常を持つ赤ちゃんが数多く見られるようになっている(写真:サミーラ・アラニー/アルジャジーラ)。
[写真説明3]ファッルージャで新生児の異常の症例を登録しているのは、サミーラ・アラニー医師だけである(写真:ダール・ジャマイル/アルジャジーラ)。

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