秘密保護法案:沖縄米軍基地跡地「枯れ葉剤」秘密扱い懸念

秘密保護法案:沖縄米軍基地跡地「枯れ葉剤」秘密扱い懸念
毎日新聞 2013年11月23日 09時41分(最終更新 11月23日 11時13分)
http://mainichi.jp/select/news/20131123k0000e040180000c.html

 沖縄県にある米軍基地跡地のサッカー場で「枯れ葉剤」由来が疑われる猛毒のダイオキシン類が見つかった。日米地位協定があるため、処理は防衛省が担当する。市民生活に直結する領域にも「外交」「防衛」が日常的に顔を出す沖縄。特定秘密保護法案の成立が環境問題にも悪影響をもたらすと懸念する声も上がる。【日下部聡】

 沖縄市諸見里の市サッカー場。芝は全てはがされ、一部は掘り返されている。その向こうに米空軍嘉手納基地内の学校が見える。近くの公園を清掃していた女性によると、サッカー場はいつも試合でにぎわっていたという。「子供が多かったから心配ですねえ」

 今年6月、芝の張り替え工事中に地中からドラム缶が見つかった。缶にはベトナム戦争中に枯れ葉剤を製造していた米企業の名が記されていた。缶は今のところ、26本確認されている。

 ここは米軍嘉手納基地の一部だったが1987年に返還された。防衛省沖縄防衛局によると、谷を埋めて造成した土地で、造成前にドラム缶が投棄された可能性があるという。

 防衛局と市がそれぞれ調査し、缶の付着物から国の環境基準値を超えるダイオキシン類が検出された。しかし、枯れ葉剤由来かどうかで見解が分かれた。「枯れ葉剤も含まれていた可能性がある」と市は結論付けたが、防衛局は「除草剤の可能性があり、断定できない」。

 沖縄の枯れ葉剤は日米両政府の機微に触れる問題だ。元米兵らが沖縄にも枯れ葉剤が持ち込まれていたと証言しているが、両政府は認めていない。

 「国が問題を小さく見せようとする可能性がある中、市が主体的に調査したのは画期的」と、沖縄の枯れ葉剤問題を調査してきた環境団体「沖縄・生物多様性市民ネットワーク」の河村雅美ディレクターは話す。

 9月にサッカー場を視察した小野寺五典(いつのり)防衛相は、東門美津子市長に「透明性を保った形で元に戻したい」と述べ、同省は磁気探査などの追加調査を開始。市も再調査をする方針だ。

 だが、河村さんは特定秘密保護法案の行方を強く懸念する。

 安倍政権は4月、嘉手納基地より南の米軍6施設・区域の返還計画について米国と合意している。しかし、日米地位協定は、米国に原状回復や補償の義務はないと定める。汚染などの除去は跡地利用特措法に基づき、日本が負担する。

「新たな返還の時『外交や防衛に関わる』として汚染の情報が特定秘密に指定されないでしょうか。そうなれば、環境や住民の健康に関わることなのに、検証の道が閉ざされてしまう」

 防衛局の三沢大輔・返還対策課長は「そうした報告書類を秘密にする方向では検討していない」と話すが、河村さんの不安は残る。「政府と敵対したいわけではない。情報を共有し、よりよい方向を目指したいのに秘密保護法案はその気をそがせる仕組みだと思う」

 特定秘密保護法案は特定秘密の指定分野として(1)防衛(2)外交(3)特定有害活動(スパイなど)防止(4)テロ防止−−を挙げている。

 ◇沖縄市のダイオキシン問題
 米軍基地跡地の市サッカー場で今年6月13日、地中から複数のドラム缶が見つかった。一部にはベトナム戦争中に米軍が散布した「枯れ葉剤」を製造していた米企業「ダウ・ケミカル」の文字があり、付着物から国の環境基準値を超えるダイオキシン類が検出された。枯れ葉剤が散布された地域では、多くの奇形児が生まれたと指摘されている。ダイオキシンが主な原因とされ、障害は中枢神経系、循環器官系など多岐にわたる。

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