秘密保護法 外交文書 さらに国民から遠のく

秘密保護法 外交文書 さらに国民から遠のく
11月26日(火)
http://www.shinmai.co.jp/news/20131126/KT131125ETI090002000.php


 ただでさえ、十分に開示されていない外交文書が、ますます国民から遠ざかる。特定秘密保護法で危ぶまれることの一つだ。

 特定秘密に指定されたものは半永久的に隠されかねない。修正合意で期間を最長60年とする一方、7項目の例外を設けるとしている。「これらに挙げる情報に準ずるもので、政令で定める重要な情報」も含まれる。これでは歯止めにならない。

 情報開示に後ろ向きな政府の姿勢を端的に示すのが、1972年の外務省機密漏えい事件だ。沖縄返還に伴い、米軍用地の原状回復補償費400万ドルを日本側が肩代わりする―との密約情報を入手した新聞記者の西山太吉さんが逮捕され、有罪が確定した。

 密約を裏付ける文書が米国で見つかり、元外務省幹部が認める証言をしている。それでも、政府は密約があったことを公式に認めていない。「外交分野で日本に都合の悪い結果が出た場合、隠すことになりかねない」。西山さんが法案を批判するのは当然だ。

 作成から30年たった外交文書について外務省は76年に一部公開を始めた。しかし、公開するかは担当部署の判断に委ねられ、実際は多くが非公開にされてきた。

 3年前に民主党政権が原則公開を決めた。政権復帰した自民党もこの方針を踏襲するものの、特定秘密保護法が成立した場合、重要な文書は表に出なくなる。

 情報を隠したがる傾向に昨年の東京地裁判決は一石を投じた。

 51~65年の日韓国交正常化交渉の文書を開示するよう国に命じている。日本の歴史研究者や戦後補償を求める韓国人らの訴えを認めたものだ。不開示を適法とした文書についても「開示する余地のあるものもあり得る」として内容の再検討を外相に求めた。

 政府は、外交と安全保障の司令塔となる「国家安全保障会議(日本版NSC)」の創設を目指している。首相や外相ら4者による会合を常設するのが柱だ。運用には特定秘密保護法が不可欠と位置付ける。秘匿される情報は、これまで以上に増える可能性がある。

 内容によっては、すぐ公表できない文書もある。しかし、政府の重要な判断がどのようになされたのか、国民が将来にわたって知ることができないのでは、民主主義に反する。一定の期間が過ぎたら公開し、歴史の審判を受ける。それこそがあるべき姿だ。

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