小森陽一の天皇発言

 私は、日本人のほとんどが馬鹿な右翼になってしまった現状を憂える歌として、以下の歌を書いた――

★天皇は人間の程度をはかるリトマス紙アホくさいのか赤恥なのか

★勲章はぶら下げるのかぶら下がるのか蹴落とした人の数だけもらうがいい

 まあ日本では知識人の知性の程を測る手段として天皇が存在するといってもいいぐらいだ(笑)。よって森達也がアキヒトに関して赤恥をさらす記事を書いても驚かないが、彼は死刑制度に関しては良い発言をしているので、多少手加減してもいいのだが、こと天皇ネタでは私は手は抜かない。まあ要するに“存在悪”(存在するだけでも悪なのに、それを何も知らずに褒めるのだから、馬鹿と呼ぶしかない。)という原理原則以外でも、今後の強欲企業独裁の悪夢に向かう今、利他的で強欲な奴らに対峙していく時に、我利我利亡者であったヒロヒトの財産を受け継いでいるであろうアキヒトをほめる馬鹿が多くてうんざりするわけだ。富裕層は世界でつながっているわけで、エリザベス(大富豪)がテロ国家アメリカのイラク侵略を支持したことを決して忘れてはいけない。

 というわけで、知性としては合格線より上――言うまでもなく存在悪の天皇に妥協なく反対すれば、その境界線は誰でも簡単に越えられる――にいる小森陽一の発言を以下に引用する。

▼小森陽一・アーサー・ビナード『泥沼はどこだ 言葉を疑い、言葉でたたかう』(かもがわ出版、2012年)
頁98――

アーサー 返せって、場合によっては、大日本帝国に返せと
小森 そういう話になるでしょう、沖縄は大日本帝国の植民地だったのですから。大日本帝国が戦争で敗北して「戦利品」としてアメリカに渡すことになったのが1947年の昭和天皇ヒロヒトの「沖縄メッセージ」です。中国で国共内戦がおきて、共産軍が勝ちそうだと共産革命におびえたヒロヒトが、マッカーサーに沖縄を「売り渡して」しまった。それはだいぶあとになって分かったことですけれど。

▼小森陽一『天皇の玉音放送』(五月書房 2003年)

頁20――

「国体の護持」と「三種の神器」

 このような状況誤認の判断がなされた最大の理由は、昭和天皇ヒロヒト及びその側近たちの関心が、いかにして「国体を護持し、皇土を保衛する」のかというところにしかなく、度重なる空襲による国民の犠牲など二の次三の次だったからである。
 事実、ポツダム宣言が発せられる前日の7月25日、ヒロヒトが木戸幸一に問いかけたのは、「三種の神器」が守れるのかということだけだった。もちろん「三種の神器」とは、伊勢神宮に「御魂代(みたましろ)」としてまつってある「八咫鏡(やたのかがみ)」と、熱田神宮にまつってある「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」すなわち「天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)」と、現在は行方がわからない「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」のことである。要するに天照大神(あまてらすおおみかみ)や素戔嗚尊(すさのおのみこと)にまつわる神話的な器物にほかならない(いったいどのような考古学的考証が行われてきたかについては、詳らかにしないが、神話的器物は原理的にまがいものであることだけは明らかであろう。なぜならその成立の起源は神話でしかないからである。たとえどのようなもっともらしい考証があったとしても、それらは器物でしかない。鏡と刀と勾玉(まがたま)といった器物を守るために、多くの人々の命が犠牲になっていい、ということは絶対にありえない)。
 伊勢神宮が爆撃された翌日の7月25日午前10時20分、ヒロヒトから呼ばれた木戸は、「戦争終結につき種々御話ありたる」ことに対して、次のように答えている。

・・・略・・・

 これが、はたして20世紀半ばの、近代国家における大人の会話なのだろうかと疑いたくなる内容だ。「皇室」と「国体」を「護持」することが「三種の神器の護持」という論理。
 「本土決戦」に失敗すれば、敵が乗り込んできて、「大本営」、すなわちヒロヒトを大元帥とする直属最高統帥機関も「捕虜」となる可能性がある。さらに「三種の神器」も守れない。すると「皇室も国体も護持」できない、だから「和を媾ずる」べきだ、ということを木戸は進言しているのだ。
 答が、このような内容なのだから、自からヒロヒトの問いも明らかになる。私の身は安全なのか、「三種の神器」は大丈夫なのか、ということを木戸に尋ねたのである。
 日々空襲にさらされ、命を奪われている国民の危険など、一切関心の対象になっていない。自分の身の安全と、自分の権力を支えるための象徴的器物のことだけが心配なのである。
 さらに背筋が寒くなるのは、明治天皇以来、「帝国臣民」を国家に動員するために新たに捏造された建国神話の宗教的な呪縛に、その権力の中枢に身を置いている者自身が、それこそ骨の髄までからめとられてしまっている、という事実である。
 
 ・・・略

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