FC2ブログ

白人の価値観を信奉する人間は「白人」?


 差別語「ブラック」を使って、「ブラック校則」というトンデモ語を流行らせたコンビに荻上チキ・内田良がいるが、一時期彼らの髪の色は金髪であった。白人の美意識に屈服したのか、トランプの美意識に屈服したのかは定かではないが、金髪に美を見出し、差別語「ブラック」でブラックへの差別・偏見を子どもに煽る役目を果たしたのだから、トランプ並みの人種主義者だと非難されても彼らに反論などできなかったであろう。


 金髪コンビにはマルコムXなど無縁だろう。マルコムXは「ブラックとは白人以外の全ての人だ」という意味のようなことを言っているようだが、差別語「ブラック」が大氾濫する国である、この名誉白人低国では絶対受け入れられない言説であろう。

 白人の美意識に乗っ取られた人間を私は名誉白人と呼んでいるが、白人とは呼んでいない。だがしかし、トーマス・R・バージャーは、白人の価値観を信奉する人間を白人と呼んでいるようだ。 


■トーマス・R・バージャー『コロンブスが来てから 先住民の歴史と未来』藤永茂訳、朝日選書、1992年

頁319──

○白人(Whites,White man)
 本書の著者バージャーは『村への旅』の中で「私は白人という語を、西洋人、および一般に産業化された社会を代表する人びとを包含した意味で使っている。だから、白人は他の皮膚の色をした人びとも含み得る」と述べている。本書の第6章、第11章には、その理由がていねいに説明されている。自らの選択で南北アメリカの支配階級い参入して人生の成功を志向する人間は、日本人でもインド人でも、先住民にとっては「白人」なのである。カナダについていえば、日系カナダ人も、インド系カナダ人も、ウクライナ系カナダ人も、みな少数民族グループである。しかし、千住民族グループと他の少数グループとの間には、決定的な相違がある。この相違をはっきりと理解してかかることが、本書の読者には、ぜひ必要である。
 第二次世界大戦中に、ブリティッシュコロンビア州で不当な迫害を受けたのは、日本からの移民一世と、その子供たち二世の人びとだった。彼らは、その人生を生きる場所としてカナダを選び、カナダ市民となった人たちであり、彼らに対して加えられた不法行為とは、カナダ市民に保証された諸権利が不法に侵害された、ということであり、これが抗議の法的なキーポイントだった。この過去の不法行為に対する正式の謝罪と補償が、1990年、カナダの連邦政府によってなされた。その折りに、「われわれも。かつてはげしい社会的差別を受けて苦しんだから、それに対する補償を要求する」という声が、ウクライナ人コミュニティーや中国人のコミュニティーから聞かれた。アングロサクソン系が実験を握る支配社会に、自ら進んで参入同化しようとする過程で受けた人種的差別に対する抗議である。
 しかし、先住民の苦難と抗議は、これと本質的に異なる。彼らは、どこから来たのでもない。もともと大昔からここに居たのだ。独自の社会と言語を持って住んでいたのである。白人が彼らの国に勝手に乗りこんできて、武力を行使し、条約なるものに×印のサインを強いて、その土地を取り上げた。加えて、あらゆる手段で白人社会への同化を強制した。多数の先住民が、その人権無視の非先住民化洗脳のために廃人と化した。ノン・インディアンとなっても、白人社会には受け入れられず、失業者として生活保護を受けるか、監獄に入るか、酔いつぶれるか、自殺する。しかし先住民は、少数民族グループとしては、きっぱりと同化を拒否する姿勢を堅持してきた。先住民にとっては、彼らに襲いかかる支配社会の価値観(White Values)を信奉する人間は、すべて「白人」なのである。<以下略>・・・


*****



 白人の特権社会である社会では、名誉白人で過ごすのはある意味快適かもしれない。

 ・・・

 カルト天皇教のこの国では、反天皇教の人は警察の監視対象になっているから、ネットで探して見てみれば、彼女ら彼らの不自由さは実感できるだろう。

 ・・・

 で、あなたがもし幸せな臣民だとしても、例えば車の運転中に警察官に停車を命じられても、違反行為がなければ、別にビビる場面ではないことは同意なさるだろう。


 ところが、人種主義の米国では、実は車の運転中に警官に車を停められただけで・・・


 この頃、ワウワウで放映された映画『ヘイト・ユー・ギブ』を見たが、主演のアマンドラ・ステンバーグは伊藤詩織に似ていた。まあそれはともかく、米国では黒人が車を運転していた場合には、警官に車を停められただけで命の危機であるという話である。


 白人の特権社会で白人の価値観を信奉する罪は重い。・・・日本に住んでいる私が運転中に警官をもし見たら、この映画の場面を思い出すことにしている。


■チママンダ・アディーチェ『アメリカーナ』くぼたのぞみ訳、河出書房新社、2016年


頁385──

大学の学者たちがいう白人特権階級とはなにか、そう、貧しいホワイトなのは気の毒だけど、貧しいノンホワイトの身にもなってみて

 そこでこの男はハンク教授に「白人特権階級なんてナンセンス。どうして僕が特権階級なんですか?ウェスト・ヴァージニア州でめっちゃ貧しく育ったんです。アパラチア地方の田舎っぺですよ。僕の家族は福祉に頼ってました」といった。そうですか。でも特権的というのはいつも、なにかほかのものと比較してのこと。では、彼のような人で、貧しくて人生もうまくいかない人を黒人に置き換えてみて。かりに両者がドラッグ所持で逮捕されたとする、そのとき白人の男は治療を受けるよう病院に送られる可能性が高いけれど、黒人の男は刑務所行きになる可能性が高い。人種以外はなにもかもおなじ境遇で。統計値を調べてみて。アパラチア地方の田舎っぺの男が人生に失敗して、これってクールじゃないけど、もしもその人が黒人なら、人生の失敗におまけがつくよね。彼はまたハンク教授に「なんでいっつも人種のことを話さなければいけないんですか?われわれはただの人間ってことになれないんですか?」という。そこでハンク教授は「それがまさに白人特権階級なんだよ。そういえることが。人種がきみにとって現実に存在しないのは、それが障害になったことがないからなんだ。黒人にとって選択肢はない。ニューヨークの通りにいる黒人の男は人種のことなど考えたくない、がしかしそれも、タクシーをつかまえようと声をあげるまでのこと。それに彼だって自分のメルセデス・ベンツを制限速度内で運転しているときは人種のことなど考えたくない、がしかしそれも、警官が彼に停車を命じるまでのこと。ということはアパラチア地方の田舎つぺ男は階級的特権はないとしても、間違いなく人種的特権はもっていることになる」と答える。
<以下略>



■階級的特権と人種的特権

http://blackisbeautiful2013.blog.fc2.com/blog-entry-8834.html


■ヘイト・ユー・ギブ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%96


■ヘイト・ユー・ギブ 公式サイト 日本語

http://www.foxjapan.com/hate-u-give-jp


■コロンブスが来てから―先住民の歴史と未来 (朝日選書)
http://www.aritearu.com/Influence/Native/NativeBookPhoto/TerribleShadow.html

スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

檜原転石

Author:檜原転石
FC2ブログへようこそ!

世の中は無名の一人でも変えられる

最新トラックバック

カテゴリ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR