強姦罪の虚偽告発率は2%

▼根拠なき事件と虚偽告訴

https://niben.jp/or/ryosei/gender/info/2_kyogikokuso.pdf

・・・

不適切に根拠がないとすることが、どのように根拠がない告訴の神話を強めるか
日常的に性暴力事件を根拠がないとすることで起こる結果のうちもっとも悲劇的なものは、事件が虚偽であると判断される割合が高いという神話を強めることであろう。女性は強姦されたとウソをつくという考えは、被疑者が友人や家族や、社会的サービス機関や、刑事司法機関に助けを求めようとするとき、もっともマイナスに働く根本的な神話である。FBIに対して事件を不適切に根拠がないと報告することにより、社会の多くの人々に「根拠がない事件」と「虚偽告訴」を混同させるだけでなく、これあの不正確な統計が性暴力事件は他の事件より虚偽の割合が高いという感覚を生じさせてしまう。
・ 例えば、根拠がない性暴力事件は、1995年には8%だったが、1996年には15%で、その他のすべての事件については2%だった。
しかし、虚偽と思われる事件と根拠がない事件を分けると、状況は一転する。
・ この点を説明すると、オレゴン州警察は、1990年に起きた性暴力事件431件を調べたところ、1.6%が虚偽であったと判断した。自動車窃盗の虚偽通報率は2.6%だった。
この問題は、ニューヨーク警察署の元警官ハリー・オレリーによってもっとも雄弁的に語られている。
私が扱いたい最後の神話は虚偽告訴だ。無実の男性に対して虚偽の告訴をし回るような女性が本当にいるだろうか。そんなことが実際に起こっているのだろうか。これらは虚偽通報だろうか。もちろん、そうに違いない。そして、我々は、常に警戒心を持って被害者がウソをついているかもしれないと意識しなければならない。ウソをつく女性も当然いるが、真実の告訴の数に比べれば虚偽通報は無視できるほどしかない。ニューヨーク市において6か月間に通報された2000件の強姦事件のうち、250件が根拠のない通報だった。しかし「根拠がない」というのはウソをついているというのとは違う。それがどういう意味か見てみよう。250件のうち200件は単なる行政的なミスだった。これらの事件は最初から強姦事件と名づけられるべきではなかったのだ。例えば、女性が警察に電話して、「強姦」と叫ぶ。パトカーが駆けつけるが家には誰もいなかった。翌日、警察官が事件をフォローしに行ってみると、その女性が「ボーイフレンドとケンカしちゃって、『強姦』って叫んじゃったの。」と言う。「なぜ『強姦』と叫んだのか。」「だって不適切な行為って叫んでも誰も来ないでしょうけど、強姦って叫べば警察が急いで飛んで来るわ。」この類は虚偽の強姦通報ではなく、警察に対する小さな不都合にすぎない。
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ということは、2000件のうち、ウソかもしれない事件が50件あるということだ。その50件のうち20件は、女性が専横的な父親か夫から自分の身を守るためのある種の試みだ。なぜなら、彼女は何らかの家族のルール、例えば門限を破ってしまって、なぜ遅くなったか説明しなければならないからだ。このような場合、特定の人物を訴えることはほとんどない。むしろそう言う場合は、夜、誰か知らない人の車に引きずり込まれて、すごくひどいことをされ、家に帰るのが2時間遅れたと言う。また他に、精神的に問題がある女性、主に寂しいと感じている女性がいて、もし強姦されたと言えば、警察官がきてしばらく話していってくれるということを知っているのだ。こらの女性たちは、ウソをついたわけだが、専横的な父親や夫ほどの悪意はない。
このように「根拠のない」通報を分析すると、女性が悪意を持ってウソをついて、行われてもいない強姦を行ったと男性を訴える事案は5件しか残らない。その場合、女性は虚偽告訴の容疑で逮捕される。虚偽告訴は罰せられるべき犯罪である。結局、2000件のうち5件のウソつきがいると言うことだ。わたしにとって、これはほとんどの被害者が真実を語っていると結論づけるに十分な証拠だ。(96-7頁)。
(以下、本文訳省略)


▼性暴力被害の実態と刑事裁判
http://www.shinzansha.co.jp/book/b210709.html

2 判決で描かれる性暴力被害と実態との乖離
  1  小田急事件―最高裁第3小法廷判決H21.4.14
  (1) 公訴事実の要旨/(2) 争いのない事実/(3) 争点/(4) 原審等の判断/(5) 最高裁の判断/(6) 検討
  2  千葉事件―最高裁第2小法廷判決平成23.7.25
  (1) 公訴事実の要旨/(2) 争いのない事実/(3) 争点/(4) 原審等の判断/(5) 最高裁の判断/(6) 検討
  3  おわりに


▼日本弁護士連合会・両性の平等に関する委員会編『性暴力被害の実態と刑事裁判』信山社 、2015年

頁114──(第4章 事実誤認における経験則とジェンダー・バイアス 神山千之)

 また、上記補足意見は、被害者が虚偽や誇張を含む供述をする危険を過大に評価しているのではないかとの疑問もある。ここで、この疑問に関連するデータを紹介しておく。
 1970年代前半の時期に米国のニューヨーク市で、性犯罪分析特別班を設置し、女性の警察官を被害者の面接に当たらせたところ、同市における強姦罪の虚偽告発率は2%であり、この数字はその他の暴力犯罪における虚偽告発率と一致したという。(文献6・314頁)調査
の対象となった期間と地域は限定的であるが、強姦罪の被害者が虚偽や誇張を含む供述をする危険について他の犯罪の場合より過敏になることは、かえって誤判を招く危険をはらむことになるであろう。
 強姦については虚偽の告訴が頻繁になされる危険が(他の犯罪の場合よりも大きく)あるという観念は「強姦神話」の典型の一つとされている(たとえば文献7・42頁)。強姦以外の性犯罪についても同様のことがいえる。冒頭で述べたとおり「強姦神話」はジェンダー・バイアスに基づく考えの典型例であり、那須裁判官の補足意見は、ジェンダー・バイアスにとらわれたものである疑いがある。
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強かん神話

▼強姦(レイプ)神話とは

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/p787148.html

掲載日:2016年5月26日


強姦(レイプ)神話

強姦(レイプ)にまつわる話として、その真偽に関わりなく、広く一般に信じられていることがあります。この神話は、知らず知らずのうちに意識の中に刷り込まれ、その結果、被害者が自分自身を責めてしまうこともありますが、被害者には何の落ち度もありません。
被害の責任は加害者にあります。

強姦(レイプ)神話の例

(神話1)若い女性だけが強姦被害にあう

→実際には、乳幼児から高齢者まで、すべての年代の女性が被害にあっています。

(神話2)強姦は、女性側の挑発的な服装や行動が誘因となる

→実際には、被害女性の多くが特別に挑発的な服装や行動はしていません。それどころか、むしろ加害者は地味な服装の女性を「おとなしそうで、訴えないだろう」と見て、狙うことがあります。

(神話3)潜在的にせよ、本人の側に望む気持ちがなければ、実際には強姦など起こりえないはずだ

→これは、「被害者が抵抗すれば、強姦されなかったはずだ」という思い込みです。実際には、被害者は恐怖感から凍りついたようになってしまい、声をあげることすらできないことが多いのです。

(神話4)強姦の加害者のほとんどは、見知らぬ人である

→実際には、面識のある場合も多くなっています。平成26年の強姦の検挙件数に占める被害者と面識がある被疑者の割合は、50.9%(「平成26年の犯罪(警察庁)」より)となっています。

(神話5)ほとんどの強姦(レイプ)は衝動的なものである

→実際には、多くの加害者は 被害者の行動を見張ったり、後をつけたり、人に見つかりにくい場所を事前に探したりしています。


かながわ性犯罪・性暴力ホットラインでは

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▼高畑裕太氏の報道めぐる、5つの「強姦神話」とは? 被害者支援のカウンセラーが指摘



The Huffington Post | 執筆者: ハフポスト日本版編集部



投稿日: 2016年11月16日 17時53分 JST 更新: 2016年11月17日 09時06分 JST

TAKAHATA

http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/16/yuta-takahata_n_13004230.html

強姦致傷罪で8月23日に逮捕された俳優の高畑裕太氏(不起訴処分となり9月9日に釈放)にまつわる報道が「女性や過去の性犯罪被害者を苦しめる内容」だったとして、性暴力の被害者支援団体が、報道機関に対して、今後の性犯罪報道での改善を要望するネット上の署名運動をChange.orgで展開している。

署名運動を主宰する「性暴力を許さない女の会」の周藤由美子さんは、女性のための民間のカウンセリングルーム「ウィメンズカウンセリング京都」で1995年から被害者の相談・カウンセリング業務に従事し、現在は2015年8月に京都府が設置した「京都性暴力被害者ワンストップ相談支援センター」でスーパーバイザーを務めている。

周藤さんはハフィントンポスト日本版の取材に対して「今回の事件で、実態と違う『強姦神話』が報道、視聴者・読者側それぞれに広く根付いていると感じました。その、実態に合わない『強姦神話』に沿って事件を見てしまう視聴者・読者を納得させるため、容姿について踏み込んだ報道をしてしまう。それが結果的に女性を二重三重にも傷つける内容になってしまったと思います。また、誤解を元に『(神話に)合わないから、強姦はなかったんじゃないか』という勘ぐりも生まれたと感じます」と話す。

そのため、署名への呼びかけとともに、間違った「強姦神話」についても広く知ってもらいたいと訴えている。周藤さんが指摘する5つの「強姦神話」とは何なのだろうか。


■周藤さんが指摘する5つの間違った「強姦神話」

1:強姦とは「いきなり襲われる」ものだ

事件があった夜、高畑氏が歯ブラシを持ってきてほしいと頼んだ上で、「女性が自分から部屋に行った」ということが報じられました。この点が「合意していたのでは?」という邪推を呼ぶことになりました。

この邪推の背景にあるのは、「暗い夜道でいきなり襲われたりするのが強姦だ」という思い込みではないでしょうか?

警察庁科学警察研究所で主任研究官を務めた内山絢子さん(犯罪心理学)の「性犯罪の被害者の被害実態と加害者の社会的背景」という調査報告があります。これは1997年10月〜98年1月末に、強姦と強制わいせつの加害者553人について、全国の担当警察官が回答した大規模な調査です。

この調査で、強姦事件の約20%は顔見知りによる犯行でした。また、成人による強姦では、6割以上が計画的な犯行だったことが指摘されています。

屋内で、言葉巧みに2人きりにさせられて犯行に及ぶというのは、1つの典型的な例と言えますから、「自分から行った」ことを理由に、「合意があったのでは」と考えるのは的外れな批判です。

2:「そんなに嫌ならもっと抵抗するはずだ」「必死に抵抗すれば防げたはずだ」

まず力や体格の差が圧倒的に違えば、防げないことは当たり前です。

私が相談を受けた事例で、大半の被害者は「殺されると思った」と言います。そして、抵抗すれば、相手が興奮してどんなことをしてくるかわからないという恐怖心を抱いている。だから抵抗しない場合も多いです。

中には、「これ以上抵抗せず穏便に帰ってもらおう」と思った被害者が「コンドームをつけて」と言った、という例も過去にありました。「抵抗は無理だけれど、せめて妊娠や病気は防ぎたい」という気持ちからですが、この神話があると、そんな場合にまで合意とみなされかねません。

3:強姦された被害者は「しばらく泣き暮らす」

女性が事件の数日後に「パーティーに参加していた」との報道があり、これが「被害申告は虚偽ではないか」という疑念を誘発していました。

しかし、被害直後に、被害者が日常を早く取り戻そうと、一見、何事もなかったかのように暮らしている場合もあります。相談に来られた被害者の母親で「うちの子は被害にあったのに平気な顔をしているんですよ」と言って不思議がった方もおられました。ただ、「よく様子を見てください」と話すと、やはりいつもと様子が違っていたと話されたことがありました。

平然としているように見えても、心の中はわかりません。

4:「被害者はすぐに警察に届けないものだ」あるいは「すぐ届けるものだ」

「女性がその日に被害届けを出したのは怪しい」などと言って、最初から「美人局」が目的だったのではとするコメントもネット上にあふれましたね。

でも私が受けた相談の事例では逆に「時間が経ちすぎて被害が立証できないので被害届は受け付けられない」などと警察署で門前払いされた例もありました。早くてもダメ、遅くてもダメ。被害者は一体どうすればいいのでしょう?

強姦の被害者がいつ頃、警察に届けるか、これは「人によって違う」としか言いようがありません。

私のこれまでの経験では、最初に相談した人がどう言うかに非常に左右される面が大きいと思っています。例えば、母親に相談したら「誰にも言っちゃダメよ」と言われたという人もいましたし、逆に誰にも言いたくなかったのに「警察に行こう」と無理やり相談に連れて来られた、という人もいました。

警察に行くのが早くても遅くても、女性の話が事実かどうかの可能性が変わることはありえません。

5:強姦では「好みのタイプ」を襲う

事件では、女性のプライバシーに踏み込んだ報道が多く見られましたが、その中でも、40代であることを起点にして、「(襲いたくなるほど)美人だった」などと容姿や容貌、過去の経歴について報じるものが多く見られました。この報道は、おそらく「強姦では『好みのタイプ』『性的魅力がある人』を襲う」という誤解に基づくものなのではないでしょうか。

内山さんの論文の中では、強姦の対象者を選定した理由について聞いた項目がありました。成人の加害者が被害者を選定した理由(複数選択)の第1位は「警察に届け出ないこと」で44%、第2位は「おとなしそうだと思った」で26%となっています。逆に「好みのタイプ」は選定理由の12%でした。加害者にとって、好みや性的魅力は二の次なのです。

▼「レイプ(性暴力)の神話」ってなに?
http://www.city.neyagawa.osaka.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/16/2011829155830.pdf




▼日本弁護士連合会・両性の平等に関する委員会編『性暴力被害の実態と刑事裁判』信山社 、2015年

頁14──(第1章 データからみる性暴力被害の実態 吉田容子)

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(2)強姦神話

 強姦についての根拠なき思い込み(いわゆる「強姦神話」)には、例えば以下のようなものがある。
①  強姦は被害者と面識のない加害者により行われる=面識のある相手からの性行為は強姦ではない。
②  強姦の加害者は異常性格者または倫理観に著しく欠ける者である=普通の人による性行為は強姦ではない。
③  強姦は暗い夜道や公園で行われる=家の中やホテルでの性行為は強姦ではない。
④  強姦は無理やり連れていかれた場所で行われる=同意して行った場所での性行為は強姦ではない(ホテルでのバーで一緒に酒を飲んだり誘われて車に乗ったことは、性行為への同意を示す)。
⑤  被害者は貞操を守るために性行為を拒む=性行為を拒まない女性は貞操観念がなく同意しているから強姦ではない。
⑥  貞操観念がある女性は、性行為や性的言動につい慎重である=性行為や性的言動について慎重でない女性(「奔放な」性格や、「派手な」職業の女性を含む)は貞操観念がなくすぐに同意するから、そのような女性との性行為は強姦ではない。
⑦  女性は(貞操を守るために)生命・身体の危険を冒しても最後まで抵抗を図るものであり、そのような抵抗を抑圧して行われるのが強姦である。女性が抵抗しなくなるのは、性行為を受け入れ、(口では嫌と言っていても)体が喜んでいるからである=被害者が生命・身体の危険を冒して最後まで抵抗をしなければ同意であり強姦ではない。
⑧  加害者の動機は性欲であり、被害者の挑発的な服装などが強姦を誘発する=性欲が満たされていれば強姦ではないし、被害者に誘発の責任がある。
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