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千葉小4女児死亡で母親逮捕 〔識者談話〕DVの本質理解を

千葉小4女児死亡で母親逮捕 〔識者談話〕DVの本質理解を

矢野 恵美(琉球大法科大学院教授)

◆社会全体で議論を/矢野 恵美(琉球大法科大学院教授)

 夫から妻へのドメスティックバイオレンス(DV)の情報は糸満市にも寄せられており、千葉県野田市へ転居後に小学校の担任が女児から聞き取ったメモには「おきなわでは、お母さんがやられていた」との記載もあった。妻も子どもと同様、被害者だ。DV加害者が暴力を振るわない時期があったとしても一時的なもので、暴力のサイクルを繰り返しながらエスカレートしていく。被害者は自主性を奪われ、逆らえなくなる。傷害を共謀したと言えるとは到底思えない。

 夫による子どもへの暴行を制止しなかったことが、共謀に当たると判断されたというが、母親は自分の命に代えても暴力を止めるべきという母性幻想が根底にありはしないか。悪いのは夫であり父である加害者だ。

 これまでも司法がDV被害者に冷たい判断をすることがあったのは事実だ。虐待事案ではないが、夫の犯罪行為を手伝わされたDV被害者が共犯として有罪判決を下された例もある。法曹の中にも「大人であっても逃げられない」という、DVの本質を理解してくれない人もいる。

 加害者の支配から抜け出せず、関係を断ち切れずに戻ってしまうことはDVではよくある。妻を責めるのは筋違いだ。妻の逮捕によって、この事件が家庭内の問題だと矮小(わいしょう)化されてしまわないかと懸念している。DVも児童虐待も社会全体の問題だ。疑いがあれば公的機関が積極的に介入し、保護するべきだ。そのための教育や人員確保もお願いしたい。
 (被害者学、ジェンダー法)

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「埼玉愛犬家連続殺人事件」担当検事・岩橋義明が山崎に与えた"特別な計らい"

 電車運行妨害をやった岩橋義明は「埼玉愛犬家連続殺人事件」担当検事だったのだが、彼のやった違法な司法取引に加えて、山崎に与えた"特別な計らい(執務室や資料室で山崎を妻と会わせて・・・)"も含まれていた。


▼埼玉愛犬家連続殺人事件

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%BC%E7%8E%89%E6%84%9B%E7%8A%AC%E5%AE%B6%E9%80%A3%E7%B6%9A%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

・・・

山崎永幸[編集]

1956年(昭和31年)1月、富山県生まれ。ブルドッグのブリーダーであり、「アフリカケンネル」の役員。群馬県片品村で貨車を改造した住居(通称「ポッポハウス」)に住んでいた。ドッグショーの会場でSと知り合い、Sの経営哲学を学ぼうとして「アフリカケンネル」を訪れるうち、誘われて同社の役員となった。だが、実質はSの運転手や手伝いをしていたにすぎなかった。

A事件の際、Sから脅迫を受け、遺体を運搬したほか、自宅を遺体の解体場所として提供し、死体損壊・遺棄の犯行に加担した。自宅が山奥にあり周囲に人家がなかったこと、妻(先妻)と離婚して一人で暮らしていたことなどから、犯行に適した場所だった。Sに怯えながらも、B・C事件、D事件でも同様に手伝った。Sの脅迫に恐怖し、自身や家族に危害が加わるのを恐れたという。また、物証がほとんど残っておらず、仮に自首しても、Sの犯行が立証できるかどうか不安を抱いていたという。

捜査段階では事件の解明に全面的に協力していた。しかし、検察官との密約の存在を公判で証言。検察官が約束を反故にしたとして、Sらの裁判では証言拒否の構えを見せた。

懲役3年の実刑判決が確定し、服役。1998年(平成10年)8月28日に満期出所している。その後、実名で事件の顛末を記した本を出版した。「山崎」は逮捕時結婚していた妻の姓を称していたもので、旧姓は「島」。S・Kからは「島」と呼ばれていた。本出版後離婚しペンネームを「志麻永幸」名義に変更した。



▼「死刑囚両親の娘」に生まれて!

http://blackisbeautiful2013.blog.fc2.com/blog-entry-8336.html


・・・

 間違った映画で洗脳されて歴史を間違って記憶する愚劣を私たちは警戒すべきだが、このことは一般の事件にも言えることで、よって私は園子温批判をこのブログでたびたびしている。彼の作品――もちろんフィクションだが公式サイトには[「冷たい熱帯魚」は1993年に実際に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとした物語です。]とふざけた記述がある。――の『冷たい熱帯魚』は事件の事実を著しく歪曲しているものだから、読者がもし見る機会があったなら私のブログなどを参考に心して見てもらいたい。

 さて袴田事件の再審が決定し、袴田巌さんが釈放されたが、静岡地裁は警察・検察の証拠ねつ造疑惑を何度も指摘している。
 日本の裁判とは今までは、こんなものだったが、今回のようなまともな判断もたまにはあるということだ。

 風間博子さんは、『極限の表現 死刑囚が描く』(インパクト出版会、2013年)を見ると、「潔白の罪」「無実という希望」という題名の絵画を描いている。前者では井戸(のようなもの)を這い上がろうとする人物の足の裏側が異様に白いというような絵画であり、後者では井戸(のようなもの)には幾筋かの光が差し込んでいる絵画である。

 司法取引については私は色々書いているが、以下にその一つを引用(冤罪死刑囚・風間博子さんについて  ① http://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/38604053.html)――

 司法取引については、米国の刑事ドラマを見ていると共犯者の情報を教える場面など頻繁に出てくるが、日本ではほとんど採用されていない。もっとも日本でも自分の罪を認める場合においては、例えば痴漢容疑で捕まった時、無実でも罪を認めれば即釈放。しかし否認すれば人質司法などの問題もからみ、無実でも有罪を甘受する場合も多々あり、それも司法取引の一種と言える。共犯者の情報提供などにおいては、真犯人は重刑を避けるために司法取引によって無罪の人間に対して偽証を行う可能性が常にあるのだが、「埼玉愛犬家連続殺人事件」はその司法取引にそって裁判が進んでしまい、結果は危惧どおりの冤罪事件になってしまったのである。「埼玉愛犬家連続殺人事件」とは、司法取引は冤罪を引き起こすという典型の事件だったということである。(引用終わり)

 もっとも「埼玉愛犬家連続殺人事件」での検事が山崎に与えた“特別な計らい(執務室や資料室で山崎を妻と会わせて・・・)”が司法取引に含まれるとは思われない。よって深笛義也によれば――[制度としての刑の軽減ができないために、虚偽の調書を作り上げることで、代替したとしか考えようがない。その意味で、山崎の言う通り、根本から間違っているのだ。風間が無実だということを、裁判官も分からないはずがない、と思えてならない。この根本の間違いが露呈するのを、恐れているだけではないのか。社会の体裁を保つだけのために、無実の人間に死刑判決を下す。日本がそんな、恥ずべき国であっていいのだろうか。(前掲書、頁127より引用)]。

 袴田事件でも捜査陣の証拠ねつ造の罪は時効になっていて、その刑事責任を問えないという。見方を変えれば、捜査陣などの責任を問えなくなってからなら、まともな判決がでてくる可能性はあるということにもなるが、それでは冤罪被害者は救われない。

 日本では、処刑されてしまった無実の死刑囚・久間三千年さんがいる。この飯塚事件では、再審判断が明日(3月31日)に迫っている。いうまでもなく風間博子さんを久間三千年さんのようにしてはならない。昨年の死刑執行のニューズ(12月12日、2名の死刑執行)に希美さんはパニックに陥ったという。死刑制度という死刑囚を毎日殺す残虐な刑罰は関係者をも巻き込んで突き進む。死刑制度を含む日本の裁判全般、この間違った冷酷な制度を速やかに是正しないかぎり、これからも冤罪被害者は次々に生まれるだろう。何度強調しても強調しすぎることはないだろう。加えて日本には死刑制度があり、おぞましいことに死刑執行が頻発している。


 ▼『女性死刑囚』の著者・深笛義也の意見

http://blackisbeautiful2013.blog.fc2.com/blog-entry-8013.html

“司法取引”は日本ではなじみが薄いので、米国の事例でその運用の実態を把握しておきたい。以下を見れば、無実の人間でも平気でその武器を使って刑務所にぶち込めるということが理解できる。 

★ミラー:冤罪被害者(最初の冤罪被疑者)
★ロット:真犯人(注:ミラーが確保、裁判中も、同種の犯罪が続き、結果逮捕された男。しかしミラーの裁判は継続された。検察は無実と分かっていても検察官を変えて裁判をやっているということ)

◆ジム・ドワイヤー、ピーター・ニューフェルド、バリー・シェック『無実を探せ! イノセンス・プロジェクト DNA鑑定で冤罪を晴らした人々』西村邦雄 翻訳、指宿信 監訳、現代人文社、2009年

頁120――

 ・・・2~3週間後、地区検察局はミラーに対するすべての起訴を取り下げた。裁判は表向きは崩壊していたのだ。しかし地区検察局の決定にはもう一つ隠された要素があった。
 エリオット検事は、命は取り留めた2人の高齢の女性の2件のレイプの罪ですでに40年の刑に服していたロットの弁護士と交渉を進めていた。ロットは2件の殺人で確認された彼の精液を根拠にして、死刑判決が下されそうであった。
 ロットには以下の取引案が示された。もし彼がミラーを犯罪に巻き込むことができるならば――見張り役とか共犯とかで――ロットは刑期が追加されるということはなくなるであろう。検察側は、両殺人に対し、刑の同時執行の宣告(引用者注:複数犯の事件になれば刑の加重が許される順次執行が妥当だが、司法取引によってそうしないという意味か?)なら刑が加重されるに同意するであろう。要するにこれは、通常であれば彼を致死注射に送るところである2件の殺人に対しては放免とする機会を与えるわけで、大変な取引であった。
 「私は奴に確定的終身刑を提示した。つまり奴は30~40年したら出所できて、命も救われるというものだ――もし奴がミラーを指で示しさえすればね」とエリオット検事は言った。「奴は私の事務所のすぐそこんとこに座って、首を横に振ったよ。とにかく、首を横に振ったね」




 これは、一種の司法取引であった。事件に関して積極的に供述すれば罪を軽くしてやるぞ、というわけである。事実、当初は「しゃべれば起訴されない」とまで従業員に告げられていたというのだ。この割りを食ったのが元妻だ。元妻は一貫して殺人への関与を否定し、それを覆すだけの証拠もなかったが、「従業員が関与していない以上、元妻が関与していないと殺人が成立しない」という理由で殺人の罪に問われたのだ。検察は元妻を殺人犯に仕立てるため、あらゆる意図的な誤認をした。たとえば、特定の日にどこで何を買ったかの記憶が間違っていたことを取り上げて「元妻の証言は信用できない」としたのだ。だが、同様に記憶が誤っていた従業員の証言が問題視されることはなかった。

 経営者の男性は真実を語らずに、今年3月に獄死した。今となっては、事件の真相は永遠に明らかにならないのかもしれない。日本の司法においては「早く口を割った者の供述が信用される」という現実が重くのしかかる。だが、当時の裁判記録や数々の証言を綿密に追った本書を読んで、ぜひ自分なりの解釈を導き出してほしい。読み終えたあなたはきっと、これまでよりずっと日本の司法に目を向けていきたいと思うようになるはずだ。

最高検公判部長・岩橋義明氏と「埼玉愛犬家連続殺人事件」 (ブログ「横板に雨垂れ」より)

 氷見冤罪事件で検察は、柳原浩さんのアリバイがあるのに起訴した。要するに検察はデッチアゲを平気でやる組織であるということ。よって、「埼玉愛犬家連続殺人事件」担当検事であった岩橋義明の以下の電車運行妨害の犯罪に驚いてはならない。で、こんな検事だから、当時違法であった"司法取引"まで使って、冤罪死刑囚の風間博子さんを作り上げたわけだ。警察・検察がまともなら冤罪事件など起きないが、デッチアゲさえ何とも思わない組織であることは認識しておいた方がいい。さらにそんな簡単に見破れる間違いさえただせない愚劣な裁判官も多く、この国の司法を絶望的である。ああそれなのにこの国では、こんな国の法務省が行う死刑執行なのに、国民が本気で怒らない。


▼検察庁

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%9C%E5%AF%9F%E5%BA%81#法務省と検察庁


法務省と検察庁[編集]

業務の各役割[編集]

法務省には法務省以外に特別の機関として検察庁が存在する。組織上、検察庁は法務省の下部組織のように見えるが、序列関係は法務省事務次官よりも検事総長の方が上である。


出世[編集]

検察庁、法務省共に検事任官者が主要ポスト位を占める。国家I種試験合格の国家公務員も他省庁のキャリア国家公務員同様、本省課長までは出世するが、本省局長以上のポストに就くことは稀といえる。

主要ポストは、法務省、検察庁共に国家I種試験に合格した“キャリア国家公務員”ではなく、司法試験合格後検事任官された“検事”が占める。他の省庁とは違う特殊な省庁といえる。


裁判所との関係[編集]

一般的に、検察庁は弁護士と比べて裁判所との結びつきが強いと言われている。顕著な例としては判検交流があり、裁判所との親密な関係を示すものとされている。このような関係は、刑事裁判において検察に有利な訴訟指揮が行われる危険性をはらんでおり、誤判が起こる一因となっているのではないかとの指摘がある。[15]



▼最高検幹部が電車ドアにかばん挟み“運行妨害”(10/04 17:11)

 http://web.archive.org/web/20121007042607/http://www.tv-asahi.co.jp:80/ann/news/web/html/221004040.html

閉まりかけた電車のドアに、何度もかばんを挟んだということです。

 東急電鉄などによりますと、最高検の岩橋義明公判部長(58)は先月28日午後11時過ぎ、東急田園都市線の三軒茶屋駅からあざみ野駅の間で、電車内からドアに繰り返しかばんを挟み、6回、発車を妨害したということです。電車の乗務員が警察に通報し、あざみ野駅で引き渡されて警察から事情聴取を受けました。この行為で、電車は約10分遅れたということです。岩橋部長は帰宅途中で、酒に酔っていたということです。


▼最高検公判部長:ドアにバッグ挟み電車遅延 警察が聴取 
 毎日新聞 2012年10月04日 13時03分(最終更新 10月04日 13時08分)
http://mainichi.jp/select/news/20121004k0000e040195000c.html


 最高検の岩橋義明公判部長(58)が9月下旬、帰宅途中の電車内で自分のバッグをドアに挟み、電車を遅らせたとして神奈川県警に事情聴取されていたことが分かった。

岩橋公判部長は「酔っていてバッグが挟まってしまった」などと話しているという。

県警や検察関係者によると、9月28日午後11時すぎ、帰宅途中の東急田園都市線の溝の口?あざみ野駅間で、駅に停車していた電車のドアが閉まる際、公判部長のバッグが
数回挟まって運行が約10分間遅れたという。

岩橋公判部長は「酒に酔っていた。迷惑をかけてしまった」などと話しているという。

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最高検公判部長・岩橋義明氏と「埼玉愛犬家連続殺人事件」

https://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/40791534.html

     

▼横板に雨垂れ

最高検公判部長・岩橋義明氏と「埼玉愛犬家連続殺人事件」

http://yokoita.blog58.fc2.com/blog-entry-226.html

今年2月20日に最高裁で「光市母子殺害事件」の元少年に対する上告棄却の判決が下り、元少年の死刑が確定したとき、この判決について検察を代表して見解を述べたのは、最高検の岩橋義明公判部長であった。

「「社会に衝撃。妥当な判決」 最高検がコメント(2012.2.20 17:26)
 光市母子殺害事件の上告棄却を受け、最高検の岩橋義明公判部長は「少年時の犯行とはいえ、社会に大きな衝撃を与えた凶悪な事件であり、死刑判決が是認された本日の最高裁判決は妥当なものと考える」とのコメントを発表した。」

私は、岩橋義明氏の名を、「埼玉愛犬家連続殺人事件」の捜査官、また容疑者の一人として逮捕され、死体損壊・遺棄罪で3年の実刑判決をうけたY氏の取調べ担当検察官(浦和地検熊谷支部)としてよく聞きおぼえていた。この事件は1993年に4月、7月、8月と3件連続して引き起こされた殺人事件で、被害者は4名の人たちであった。それからおよそ1年半後の1995年1月に関根元、風間博子、Yという3人の人物が容疑者として逮捕された。が、きわめて証拠の乏しいこの事件において岩橋検事は自身が取調べたY氏と実質的な司法取引をすることで事件全体の筋書きを描き、構成し、立件したことはその後の経緯をみるとまず間違いないように思われる。すなわち、3人の容疑者のうちY氏に対しては初めから殺人罪は問わないこととして捜査協力を要請、Y氏もこれを了承し、最終的にY氏は殺人とは無関係の「死体損壊・遺棄罪」での起訴とされた。これは第三者にはまったく不公正なY氏への好遇(?)としか言えないのだが、しかしY氏自身は取調べ段階において岩橋検事との間に起訴猶予、最悪でも執行猶予で早期に釈放との約束があったといい、その釈放の約束が一向に実行されず、あろうことか有罪判決まで言い渡されてしまった、ということで「騙された」と不満たらたら、検察官とりわけ岩橋氏に対して非常な怒りをいだいたようである。

検察は結局Y氏の代わりに、偏見のない目で虚心に見れば無実の証拠がいくらでも存在するとしか思われない風間博子さんを2件・3名の人物に対する殺人の共謀・実行の主犯として関根元氏とともに起訴した。最大の問題は、いたるところで論理的矛盾を露呈しているこの筋書きを裁判所がそのまま採用し、判決に適用して風間さんに死刑判決を下したことだが、とはいえ「本件は徹頭徹尾、共犯者であるYの供述に完全に依拠した捜査が行なわれ、Y供述にのっとった捜査当局の事件のストーリーが完全に構築された上で、強制捜査が行なわれ、Y供述に従った自白を被告人両名から獲得すべく捜査、取調べが行なわれた事件である。」(第一審弁論要旨)ことにはちがいなく、岩橋検事が果たした負の役割はとてつもなく大きいのである。

その人が今や最高検察庁を代表して最高裁の重大判決について「少年時の犯行とはいえ、社会に大きな衝撃を与えた凶悪な事件であり、死刑判決が是認された本日の最高裁判決は妥当なものと考える」などと話しているのを見て、「よくもまぁぬけぬけと、偉そうに…」という一種の憤慨もおぼえたが、それと同時に、「埼玉愛犬家連続殺人事件」においてあれほど深刻な問題のある取調べ捜査を行なったことが歴然としている人物が、現にこうして検察を代表するほどの地位に就いている検察庁とは、いったいどれだけ腐敗した異様な組織なのだろう、という暗澹たる気持ちを押さえ切れなかった。しかもそのとき私は知らなかったのだが、知人によると、岩橋氏は他の事件でもよくメディアに登場して検察を代表して意見表明を行なっているということだった。

岩橋検事については、当ブログの「埼玉愛犬家殺人事件」のいくつかの記事において「I検事」として取り上げているのだが(こちらやこちらやこちら)、2月の光市母子殺害事件に対する岩橋氏のコメントを見たあと、この人物がY氏に対してどのような取調べを行なったか、そしてその取調べがどんなふうに「埼玉愛犬家殺人事件」の真相を歪めるはたらきをすることになったか、もう一度あらためてふれる気持ちになったのだが、当方の怠慢でついつい延ばし延ばしで今日まできたのだった。ところが、昨日(4日)夕方、岩橋氏に関する次の記事を見た。

「 最高検公判部長:ドアにバッグ挟み電車遅延 警察が聴取(毎日新聞10月04日)
 最高検の岩橋義明公判部長(58)が9月下旬、帰宅途中の電車内で自分のバッグをドアに挟み、電車を遅らせたとして神奈川県警に事情聴取されていたことが分かった。岩橋公判部長は「酔っていてバッグが挟まってしまった」などと話しているという。
 県警や検察関係者によると、9月28日午後11時すぎ、帰宅途中の東急田園都市線の溝の口−あざみ野駅間で、駅に停車していた電車のドアが閉まる際、公判部長のバッグが数回挟まって運行が約10分間遅れたという。岩橋公判部長は「酒に酔っていた。迷惑をかけてしまった」などと話しているという。」

この出来事は事件なのか事故なのかまだはっきりしていないようなので、これについて今どうこう言うことはできない。しかし、この人物が「埼玉愛犬家殺人事件」においてどれほどいかがわしく不正な取調べ行為を重ねたかは、何か機会あるごとにいくら言及しても過ぎるということはないと思われるので、これまでに書いた記事と重複する部分もあるかと思うが、弁論要旨と判決文(いずれも一審)から岩橋検事に関連する部分を引用しておきたい。まず弁論要旨から引用するが、ここに出ている「K子」という人は、Y氏の当時の内妻であり、また「S子」とは、Y氏の元妻のことである。警察・検察はY氏を取調べるために、その身辺を調査。その過程でこのK子という女性がちょっとしたトラブルをかかえていることを知り、Y氏をおびき寄せるために1994年の初冬に「詐欺罪」とかの微罪でまずこの人を拘束したようである。

「 Yの逮捕前の取調べ過程の異常性を示す事件は、K子の保釈手続きにまつわる一巡の経過である。
 すなわち、Yは、前記の通りK子が起訴された12月14日以降15日、21日、26日と連続して保釈請求をなしたが、いずれも証拠隠滅の恐れがあるために不相当との検事の意見が出され、保釈は実現しなかった。
 そのため、12月26日、担当の岩橋検事の事情聴取を受けたYは、K子の保釈の件を頼み、岩橋検事も上司にその旨伝えることを約したのである。岩橋検事は一般的説明をなしたに過ぎない旨弁解するが、取調べ担当検事にそのように言われたYがK子の保釈実現を信じたことは、本件公判におけるYの供述からも明らかである。
 Yは、捜査本部からのK子の国選弁護人である新井弁護士に対する電話連絡と面会日の取り決めという便宜供与を受けた上で、1月5日新井事務所を訪れるのである。
 同日、新井事務所を訪れたYは、同弁護士に対し、3回の保釈申請が不許可になっていることを知って渋る同弁護士に対し、「今回は大丈夫だ、検事が間違いなく出すと言っているので保釈申請してくれ、申請さえしてくれればよい」旨申し述べ、弁護士としての常識から、保釈が決まっているなどということはあり得ない.と考えた同弁護士による質問に対して、「自分は大きいヤマで現在警察に協力している、協力しなければできない事件なので自分がしゃべらなければ警察が困る、しゃべる代わりに保釈されることになっている、事件に協力するということで検事とは約束ができている、協力する代わりに自分は捕まっても起訴されないし、女房も保釈で出すと検事が約束してくれている」旨Yは説明しているのである。
 右説明にはYの絶対の自信が現われており、まさにYが検事と約束ができていると信じていることが表明されているのである。
 新井弁護士は、 「取引があるんだからやってみてくれ」というYの申し出に応じ、1月5日12時直前に保釈申請をした(弁第68号証)。
 ところが驚くべきことに、同日、K子は保釈が許可された上、釈放されることになったのである。さらにK子の保釈の検事の意見書には保釈相当かつ保釈金200万円と記載されているのである。
 弁護士にとって、保釈申請当日に保釈が許可になって釈放されるなどということは異例というより前代未聞と言うべきことであり、さらに保釈相当かつ保釈金額まで記載された検事の意見書など全くお目にかかったことはない。
 さらに、指摘すべきことは前述の通り、K子の保釈申請に対しては、それまで証拠隠滅の疑いがあった筈で、年末年始を経たのみでその理由が消滅しているのである。しかも、逮捕が予定されているY自身が身柄引受人になっているのである。
 これら一連のYのK子保釈申請の過程は、まさに警察・検察一体となった、Yの供述を得るために、K子の保釈について最大限の便宜を図るべしという完全な意思統一ができていたことを意味するものに他ならない。そして、Yが述べる通り、捜査当局とYとの間に取引が完成していた証左に他ならないのである。

3 取調べ過程の異常性
 Yは自ら述べる通り、捜査当局から壊れ物に接するような処遇を受けてきた。そして、逮捕・勾留後のYの取調べの過程では異常な事態が続発しているのである。
 ㈠ まず最も重要と考えられるのは、接見禁止が付されていないことである。
 殺人・死体損壊・遺棄事件、それも4名もの犠牲者が出ている重大事件において、それが共犯事件であれば接見禁止が付せられるのが常識である。
 とりわけ、本件の如く物証が少なく、1年余も経過し、さらに共謀関係、事件への関与の関係の捜査のために共犯者に接見禁止が付せられるのは、常識というよりも絶対に必要なことであると言わなければならない。
 なぜなら、これらを解明するためには、共犯者各人と共犯者以外の関係者を取調べることにより、証拠物の発見や、犯行に関連する会話等がなされているか否かが判明し、右共犯者各自の関与についての客観的な証拠が収集されることになるからである。
 このような場合、自由な接見が許されれば、これらの証拠の発見が不可能となるおそれがあるからである。
然るに、Yには一切接見禁止は付せられなかった。まさにこれは捜査当局とYとの間において取引と約束がなされていたことの証左であると共に約束の実現に他ならない。
 ㈡ 次に、岩橋検事は、接見施設のない検察庁内の部屋においてYがK子と島章子に面会することを許し、むしろ自ら接見するか否かをYに尋ね、これを許しているのである。
 また、検事は、YにK子への電話をすることを許し、さらにS子(前妻)とYを会わせたときは調べ室で会わせ、検事自らと事務官は退席までしているのである。
 検事は、取調べの日程があったため偶然であったなどと言うが、このようなことは到底信じられない。
 また、一般に検察庁においては、弁護人ですら接見施設のないことを理由に接見を拒否されるのである。
 このような取扱いこそまさに便宜供与以外の何物でもないのである。
 ㈢ Yは1月下句ころから、約束されていた筈の保釈申請が認められないために、いら立ち、検事に暴言を浴びせ、ふてくされた態度をとるようになり、検事の取調べ室のドアを蹴って「覚えてろ」などの捨てゼリフを言い、さらに保釈と調書への署名との取引を求めるなどしていた。
 そして4月1日、保釈に関するやり取りからYは興奮し、署名したばかりの調書を取り上げ、 「保釈するつもりはないんだ、それならこの調書を破ってやる」などと言うという事態が発生し、M刑事の電話での説得により、Yの要求通りそれまでの調書のコピーを渡してようやく事をおさめるという一幕も生じたのである。 」(第一審弁論要旨)

岩橋検事の了解の下で、Y氏が検察官の事務室で内妻や元妻と2人だけにしてもらい、時にはセックスまで許容されることがあったことは、すでに社会復帰していたY氏本人が「埼玉愛犬家殺人事件」控訴審の法廷で証人として堂々証言していることである。もしも1995年の時点で取調べ可視化が完全に実践されていたならば、このような事態は起こらなかっただろう。当然判決もまったく異なったものになり、今確定死刑囚として拘束の身の風間さんはとうの昔に社会に戻っていただろうと思う。次は一審判決文からの抜粋である。

「 (二) 逮捕後のYの供述内容、取調べ時における言動及びこれに対する検察官の対応等
 (1) Yは、平成7年1月8日にまずK事件(被疑罪名死体損壊遺棄)で逮捕されその勾留中の同月26日に同罪で浦和地方裁判所に起訴され、次いで、同年2月18日にE・W事件(被疑罪名前同)で再逮捕されてその拘留中の同年3月11日に起訴され、更に同月15日にS事件(被疑罪名前同)で再逮捕されその勾留中の同年4月4日に起訴されたが、これらの被疑事実については、M刑事及びI検察官の取調べに対して終始一貫してこれを認め、極めて詳細な供述をしている。この間、検査官は、Yがこれらの事件について死体損壊遺棄にとどまらず殺人にも関与しているのではないかと疑い、この点についても追及したが、Yは任意取調べの当時と同様殺人関与を強く否定し続けた。
 (2) 他方、Yは、K事件で起訴された後は、I検察官に対して、「(自分を)保釈にしてほしい。」などと要求するようになり、これが容れられないことが判明してくると、I検察官によるその後の取調べに際しては反抗的な態度を取ったり暴言を吐いたりするようになり、取調べ自体には真摯に応じていたものの、保釈が認められなかったことについての文句を繰り返し、また時には取調べや調書への署名を拒否したりするようになり、最後のころには、保釈の話を蒸し返し、それが受け入れられないと見るや、「それなら裁判で全部引っ繰り返してやる。」などと言い出したりしたこともあった。
 (三) 起訴後の自己の裁判における供述内容、供述態度、本裁判での証言時における供述内容、供述態度
 Yは、浦和地裁で聞かれた自らの各死体損壊遺棄被告事件の公判において、起訴事実を全面的に認め、捜査段階の供述と同趣旨の供述を繰り返す一方で、「I検事には証拠さえ出してくれれば何でも言うことを聞いてやると言われていた。」などと、同検察官との間で取引又は密約があったかのような供述をなし、また当裁判所に証人として出廷した際にも、右のような取引があったことをひたすら強調するような供述をする一方で、検察官等に対して極度に挑発的な態度を取るとともに、検察官及び弁護人らから事件に直接関係する事項について質問を受けると、「忘れた。」、「覚えていない。」などと実質的に殆ど証言拒否に近い態度を取り続けた。
 2 右に見たように、捜査段階でY供述が得られたことについては複雑な経緯があり、またY自身は本件についで詳細な告白をなしたことに対するいわば見返りとして捜査当局から様々な恩典を与えてもらいたいという思惑を抱き、妻の保釈、自己の保釈等を要求し、自己の保釈が容れられないと見るや、取調検察官に対して反抗的な態度を取ったり暴言を吐いたり、果ては取調べに応じることを拒否しようとするなど、功利的で厚かましい言動に出ていたのである。しかし、その一方で、Yは、検察官に説得されたりして結局取調べには応じており、またその本件各犯行についての供述内容自体は、任意出頭して供述を始めた当初から本人自身の裁判という最終的段階に至るまで終始変わっておらず、当裁判所に証人として出廷し、傲岸不遜極まりない態度で証言した際でさえ、自己の本件各犯行についてのこれまでの供述が虚偽であったなどとは遂に述べることがなかったのである。」(『一審判決文』)

この判決文には「捜査段階でY供述が得られたことについては複雑な経緯があり」と記されている。岩橋検事とY氏との間に「司法取引」と言われても仕方がない実情があったことを裁判官も認めているようである。しかしまた、判決文は、Y氏が「これまでの供述が虚偽であった」と法廷で述べなかったことが、さもさもこれまでのY供述の真実性の証拠であるかのように記述している。それだから「Y供述が得られたことについて」「複雑な経緯」があったとしてもそれは決してY供述の真実性を損なうものではない、と言いたいのだろう。しかし、ごく常識的に考えてみれば分かることだが、自分の裁判が進行中の段階で、「取調べ段階での自分の供述は虚偽であった」などとY氏が述べるはずがないではないか。ここで迂闊なことを言えば、自分が風間さんの代わりに殺人罪で逮捕される証拠の提供になりかねないのだから。裁判官がY供述の信用性の高さ、堅固さを判示するに際し、この程度の根拠・理由しか挙げることができないところにこの裁判の危うさがはっきり現れているように思う。なお、これまで岩橋検事についても他の人と同様仮名(I氏)にしてきたが、法曹者は公的な存在であると思われるので、今回から実名を記すことにした。




横板に雨垂れ

岩橋義明氏更迭。最高検公判部長から同総務部付へ

http://yokoita.blog58.fc2.com/blog-entry-226.html


最高検の岩橋義明公判部長が電車の運行を妨害した疑いで警察に取調べられたという事件は各メディアで広く報道されたが、当ブログでもこの件を10月5日にこちらで取り上げた。というのも、当ブログでは「埼玉愛犬家連続殺人事件」で殺人の共謀共同正犯の片割れとして死刑を宣告された風間博子さんについて、検察による不公正きわまりない取調べを基とした判決によって死刑を押しつけられた疑いが濃厚であることをずっと述べてきているのだが、その捜査を主導した検察官が、今回電車運行妨害で渦中の人になった岩橋義明氏に他ならなかったからである。その岩橋氏に対し、最高検は去る16日処分を下した。岩橋氏は最高検の「公判部長」から「総務部付」に異動させられたとのことである。

「 最高検公判部長:電車遅らせた問題で更迭 動機説明せず
 最高検の岩橋義明公判部長(58)が電車の運行を遅らせたとして警察に事情聴取された問題で、最高検は16日、岩橋部長を厳重注意とし、法務省は同日、岩橋部長を最高検総務部付に異動させた。後任には長谷川充弘(みつひろ)最高検検事(58)を充てた。
 最高検によると、岩橋前部長は9月28日午後11時25分ごろ、横浜市青葉区の東急田園都市線あざみ野駅で、乗っていた電車のドアが閉まる際に自分のかばんを何度も挟み、発車を約4分遅らせた。運転士が前部長を見つけ、警察に引き渡した。庁舎内で酒を飲み、帰宅途中だったという。
 調査した最高検は前部長の故意を認定する一方、動機については「差し控えたい」と説明しなかった。前部長が乗った電車では前の駅でもドアが閉まらなかったが、最高検は前部長の行為と断定できなかったとした。
 渡辺恵一最高検次長検事の話 誠に遺憾。国民の皆様に深くおわびしたい。」( 毎日新聞 10月16日)

運行妨害が「故意」だったかどうかについては、この事件が表沙汰になった10月4日の読売新聞によると、「岩橋部長は1日、読売新聞の取材に対し、 「酒に酔って電車のドアにもたれて立っていた。カバンが挟まっていたことには気付かなかった。仕事のストレスもあった」と説明した」とのことだから、本人は当初「故意」を認めていなかったわけである。でもそんな言い分が通用するはずがなかった。岩橋氏が運行を妨害したのはあざみ野駅だけではなかった可能性が非常に高いのだ。この点につき、「前部長が乗った電車では前の駅でもドアが閉まらなかったが、最高検は前部長の行為と断定できなかったとした 」という最高検説明も全然筋が通っていない。10月4日の最初の報道で下記の情報が複数の報道機関によって伝えられていたからだ。

「捜査関係者や東急によると、岩橋部長は9月28日午後11時25分頃、あざみ野駅で清澄白河発長津田行き普通電車のドアに、持っていたカバンを挟み、発車を遅らせた。 6駅手前の溝の口駅から、駅に停車する度に同じドアが閉まらなかったため、駅員があざみ野駅で岩橋部長に事情を聞き、同署に引き渡した。岩崎部長は帰宅途中で、酒に酔っていたという。同線下り線の数本が最大約15分遅れた。」(読売新聞10月4日)

「東急電鉄によると、同線では28日夜の急行電車で、三軒茶屋、二子玉川、鷺沼などの駅に停車した際、男性がドアにかばんを挟み、発車が遅れたことがあった。 男性は普通電車に乗り換えた後のあざみ野駅でも同様の行為をしたため、警察官に引き渡したという。」(中國新聞 '12/10/4 )

上記の「 6駅手前の溝の口駅から、駅に停車する度に同じドアが閉まらなかった 」「 28日夜の急行電車で、三軒茶屋、二子玉川、鷺沼などの駅に停車した際、男性がドアにかばんを挟み、発車が遅れた 」などの発言は東急電鉄側から発せられており、複数の駅でーーおそらくは計7つの駅で!ーー同じドアが閉まらなかったという事実関係に疑問の余地はないだろう。したがって、 あざみ野駅以外の駅での運行妨害については、 「前部長の行為と断定できなかった」という最高検の発言はごまかし以外の何ものでもないと思われる。それを認め「断定」したら岩橋公判部長の行動の異常さが否でも応でもいよいよ明白になること確実なので、組織防衛のために「断定できなかった」と述べたにすぎないのだろう。

小中学生が固まって乗車している場合に、集団心理に唆されてついそういう行為をやるはめになってしまったというのならともかく(しかし実際には私は小中学生についてのそういうイタズラ話を聞いた記憶はないような気がするのだが?)、 ダイの大人、それも最高検の公判部長の職責にある人物が、乗車している電車が駅に到着する毎に周囲の目を盗みながら一人でこっそり運行妨害に耽っている心理は謎でもあり、薄気味悪くもある。これが即事故に繋がるようなことはまずないとしても、乗客の迷惑もさることながら、電車の操縦者や駅員などの関係者に要らぬ不安をあたえる行為であったことは確かだろうと思えるからだ。

「埼玉愛犬家連続殺人事件」において岩橋氏が事件の共犯者Y氏に対して行なった取調べ手法と今回の事件とを直接結びつけたり関連づけたりすることはできないが、かといって双方が完全に無関係だと言い切ることもできないような気が私にはするのである。「岩橋義明・最高検察庁公判部長が電車の悪質な運行妨害」というブログ記事にこの事件と岩橋氏について下記の記述があった。

「 全国で進む、検察による被疑者の取り調べの録音、録画の可視化を検察庁として採用するか否かを判断する中心人物だった/連続7駅同じドア閉まらず、東急いなか都市線の電車の運行を15分以上遅延させても平然としていたという/岩橋義明・最高検察庁公判部長自身が刑事訴訟の総指揮をしているから、自分は絶対に有罪にならない自信があるのだろう/こんな御仁に検察のシナリオを呑まされ、でっちあげで有罪にされた被害者は多いのではないか/以下引用 の岩橋義明・最高検察庁公判部長の連続の犯行をまさか 『連続7駅同じドア閉まらず』を偶発事故として処理しないでしょうね 」

岩橋氏が「 検察による被疑者の取り調べの録音、録画の可視化を検察庁として採用するか否かを判断する中心人物だった 」という話は初耳だが、ありえないことではないのだろう。「埼玉愛犬家…」の裁判資料に現れている岩橋氏の非常識な取調べ状況やその姿勢を思い起してみると、「 被疑者の取り調べの録音、録画の可視化 」問題に対していったいどのような姿勢で取り組み、どのような判断を示しているのか見てみたい気もする。物事の正確な判断を下すために必要とされる健全な理性をこの人が欠いていることは、今回の事件にも如実に表れているだろう。さて、「 こんな御仁に検察のシナリオを呑まされ、でっちあげで有罪にされた被害者は多いのではないか 」というこの方の記述を読んで、私が即座に風間さんの姿を思い浮かべたことは言うまでもない。風間さんは岩橋検事に取調べられたわけではないので、共犯者のY氏を通した間接の被害者になるわけだが。

なお、岩橋氏とY氏の間で行なわれた一種の「司法取引」(これについてはY氏が法廷で暴露しているし、判決文もその存在を暗に認めている。 )のようなことは、「この事件のように証拠がきわめて少ない場合はある程度取引のようなことも仕方ないのではないか。」という考え方もあるだろうと思う。実際そういう意見を聞いたこともある。現実面を考慮すれば、私もその種の考えを一概に否定できないとは思う。ただその場合の絶対条件は、何にもましてその取引が他の人にたとえ一寸でも害をおよぼすようなことがあってはならないということだろう。取引相手の犯罪を別の人に肩代わりさせることで立件をなすなんてことは、当の犯罪に勝るとも劣らない重大な犯罪を取調べ官自らもう一つつけ加えて積み重ねることに他ならないだろう。少なくとも「埼玉愛犬家連続殺人事件」ではそのような疑いがきわめて濃い捜査が現実に行なわれたこと、これは事実に即して確実なことである。

不条理日記

2015年03月17日


公開処刑のギロチンを見に行ったカミュの父は・・・

カミュ『ギロチン』より――

https://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/39310584.html


 私は冤罪死刑囚・風間博子さんについても書いているが、三度の死刑判決から無罪になった冤罪事件「八海事件」の 阿藤周平さんは言っている――「1人でも無実の可能性がある人を処刑するくらいなら、有罪の人間が死刑を免れてもいい。どうしてそう考えられないんでしょうか」『冤罪File』No.05)。有罪でも死刑は残虐な刑罰・拷問だが、人が間違う以上、飯塚事件の無実の死刑囚・久間三千年さんのように、無実であっても処刑されてしまう(彼は2008年10月28日に法務大臣・森英介によって執行命令が下され絞首刑。)。

 『ギロチン』を書いたアルベール・カミュは死刑について的確に書いている。


▼『尼僧への鎮魂歌・オルメドの騎士・ギロチン』カミュ全集、新潮社

頁101――

 ・・・父は朝も暗いうちに起き出し、人びとがひどく雑踏するさなかを、町の反対側にある処刑場まで出かけて行った。その朝に目撃したことを、父はだれにもまったく語らなかった。母が話してくれたのは、ただ、父が動顛した面持ちであわただしく戻ってきて、口をきこうともせず、しばらく寝台に横になっていたが、突然に吐きはじめたということだけである。父は、現実を覆いかくしていた仰山なきまり文句のしたにひそんでいたその現実自体をはっきり見て取ったのだ。虐殺された子供たちのことを想い浮かべるかわりに、父はいまや、首を断ち切るために台のうえに無理矢理に抑えつけられた、そのひくひく動く肉体のことしか想い浮かべられなくなっていたのだ。


頁179――
 多くの立法は、純粋に暴力的な犯罪よりも予謀された犯罪のほうを重く見ている。だが死刑の執行は、いかに計算されたものであれ、いかなる犯罪者の大罪も比較しようがないもっとも予謀された殺人行為でないとしたらいったいなんであろうか?それと釣り合うものを探すとしたら、被害者にたいして身の毛もよだつ殺害がおこなわれる時期をまえもって予告し、その瞬間から数ヶ月間、その被害者を思うままに監禁した犯人がいたと仮定して、死刑がその犯人を罰した場合でなければならない。このような怪物は私生活ではお目にかかれない。

★注:「釣り合いをとるためには、死刑に処せられる犯罪人は、自分の犠牲者に、あらかじめ恐るべき死を強制する日を予告し、そのとき以後、相手を何ヶ月もの間、自分の意のままに監禁しつづけた人間でなければならないだろう。そこまで極悪非道な人間は、通常は見られない。(『ギロチン』アルベール・カミュより、注:『死の影の谷間から』ムミア・アブ=ジャマール/今井恭平訳/現代人文社より孫引き) 

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