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暴力団員に捜査情報漏えいか 愛知県警巡査部長を書類送検

暴力団員に捜査情報漏えいか 愛知県警巡査部長を書類送検

2020年7月3日 14時56分 (7月3日 23時46分更新)
https://www.chunichi.co.jp/article/82709
 暴力団関係者に捜査情報を漏らしたとして、愛知県警は3日、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで、暴力団捜査を担当する県警捜査4課の男性巡査部長(36)を書類送検し、停職3カ月の懲戒処分とした。漏えい先の暴力団関係者の男性も同法違反(そそのかし)容疑で書類送検した。巡査部長は同日付で依願退職した。
 県警によると、巡査部長は2017年12月~今年3月の5回、通信アプリなどで男性に捜査情報などを伝えたとされる。巡査部長は容疑を認め「暴力団情報をもらっており、関係を続けたかった」と話している。
 巡査部長は情報収集や捜査を担当。暴力団関係者とは容疑者として取り調べた際に知り合い、私用の携帯電話番号を交換した。その後は月に数回、電話や通話アプリでやりとりしていたという。
 県警の依田龍次郎首席監察官は「職務倫理教養と業務管理を徹底し再発防止に努める」とコメントし、上司の男性警視(56)を本部長注意とした。一方で、県警は「暴力団関係者の男性が特定されると、暴力団から危害を加えられる恐れがある」として現役組員かどうかや、漏えい情報の詳細を明らかにしなかった。
 愛知県警の情報漏えいを巡っては、13年、風俗店グループ代表に情報を漏らしたとして、捜査1課の警部を地方公務員法違反容疑で逮捕。18年には福岡市の金塊窃盗事件に絡み、別の薬物事件の情報を漏らしたとして巡査部長を同法違反容疑で書類送検している。
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暴力団組長に対する使用者責任追及

民法第715条

条文[編集]

(使用者等の責任)

第715条
  1. ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
  2. 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
  3. 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

解説[編集]

不法行為責任の特殊類型のうち、使用者責任と呼ばれる類型につき規定している。 この責任の根拠としては、報償責任と危険責任という二つの見解が挙げられている。 また、それぞれの要件・効果についての解釈論も多岐にわたっている。

要件[編集]

使用関係[編集]

「事業のために他人を使用する者」という要件である。この要件を満たすためには、被告と行為者の間に指揮命令関係があることを要する。雇用関係(企業と従業員)がある場合には問題なくこれが認められる。委任関係の場合は独立性が強いので原則として認められない。請負関係については716条によって本条の適用が廃除されている。ただし、請負関係であっても、元請け・下請けのように実質的な指揮命令関係が認められる場合には、716条の適用を廃除し、本条を適用した判例もある(最判昭和37年12月14日)。

「事業の執行について」[編集]

この要件につき、加害行為は、実際に被用者の職務の範囲内で生じなければならないのかという問題がある。特に取引行為的な不法行為(手形振出しの権限のない経理課長が偽造手形を振出して被害を与えた場合など)について問題になる。判例は外形標準説をとり、実際に被用者の職務の範囲内でなくとも、外形上職務の範囲内であると判断される行為であれば、この要件を満たすとしている。被害者側の信頼を保護する趣旨である。

一方、事実行為的な不法行為(交通事故など)については、そもそも外形に対する信頼といったものを観念できないから、別の法理が必要となる。この点につき、たとえば、事業の執行を契機とした暴行傷害について使用者責任を認めた例(最判昭和44年11月18日)、勤務時間外の帰宅途中、社用車で事故を起こした場合に使用者責任を認めた例(最判昭和37年11月8日)などがある。

被用者の不法行為[編集]

「被用者が…第三者に加えた損害」という要件である。被用者の行為が、一般不法行為(709条)の要件を満たすことが必要であると解されている。

免責事由[編集]

1項但書は2つの免責事由を定めている。これら免責事由については被告(使用者)側に立証責任がある。いわゆる立証責任の転換を図ったものであり、中間責任を定めたものである。

「使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき」
但書前段の免責事由である。使用者が監督過失がないことを立証できれば責任を免れるが、特に大規模な組織などではこの免責事由は認められにくいといわれる。
「相当の注意をしても損害が生ずべきであったとき」
但書後段の免責事由である。これは、監督過失と損害関係との間に因果関係がない場合を意味していると解されている。

効果[編集]

使用者責任が認められた場合も、被用者自身が免責されるわけではない。すなわち、使用者と被用者は被害者に対して不真正連帯債務を負うことになる。したがって、使用者が全額を賠償した場合には被用者に対する求償権を獲得することになり、信義則上相当な限度で行使できる(判例:最判昭和51年7月8日)。



■暴力団組長に対する使用者責任追及
2016年03月29日
http://www.k-nakamura-law.jp/blog/?p=333
1 暴力団からの被害を回復する 
 最近,日本最大の暴力団である六代目山口組から,神戸山口組が独立したことで,両組織の対立抗争があると報道されています。
 組織的暴力は,市民の生活を脅かすものであり,市民の権利を守るために,私たち弁護士も活動しています。
 そして,暴力団に対する民事的な対抗措置としては,暴力団組長に対する使用者責任(民法715条)を根拠とする損害賠償請求が有効です。 
 実際,末端の実行犯には財産がないことが多いので,このような使用者責任を認めることで,被害回復が可能になります。
 また,組長の民事責任を問うことで,組員の違法行為や抗争を制限することができ,将来の被害の抑止にもつながるのです。
 
2 山口組組長の損害賠償責任を認めた最高裁判決
(1)事案について
 暴力団組長の使用者責任を認めた有名な最高裁判決があります。
 これは,平成7年8月,暴力団五代目山口組系の組と暴力団四代目会津小鉄系の組との対立抗争中のできごとです。
 会津小鉄系暴力団事務所を警戒警備中だった京都府警下鴨警察署のA巡査部長(44歳。殉職後警部に昇進)が,山口組系組員に会津小鉄系組員と誤認され射殺されました。
 実行犯である山口組系組員は,翌日に出頭し逮捕され,実刑判決を受けました。
 しかし,上位者は直属の組長を含めて逮捕されることなく,被害弁償は一切なかったのです。
 そこで,平成10年8月,Aの遺族が当時の渡辺芳則山口組組長らを被告として,京都地方裁判所に総額1億6000万円余りの損害賠償を求めて提訴しました。
 この訴訟は,一審の京都地裁では使用者責任が否定され,控訴審の大阪高裁では逆に肯定されるという,地裁,高裁の判断が分かれる結果となりました。
 そこで,決着が最高裁に持ち込まれたのです。
(2)最高裁判決(第二小法廷平成16年11月12日)
  最高裁は,以下のように,暴力団組長の使用者責任を認める画期的な判決を下しました。
すなわち,
①山口組組長は,下部組織の構成員を,その直接間接の指揮監督の下,山口組の威力を利用しての資金獲得活動に従事させていたということができるから,組長と山口組の下部組織の構成員との間には,事業につき,使用者と被用者の関係が成立していた。
②山口組の下部組織における対立抗争においてその構成員がした殺傷行為は,山口組の威力を利用しての資金獲得活動に係る事業の執行と密接に関連する行為というべきであり,山口組の下部組織の構成員がした殺傷行為について,山口組組長は,民法715条1項による使用者責任を負うものと解する。
  
3 暴力団対策法31条の2について
(1)上記の最高裁判決を踏まえて,平成20年に暴力団対策法が改正され,組長に対する使用者責任の追及が容易になりました。
 新設された暴力団対策法31条の2は,被害者側の立証責任の負担を軽減しました。
 暴力団内部のことは外からは分かりませんので,組長と組員との使用関係や,暴力団がどのような事業を行なっているかを立証することは大変です。
そこで,改正法では,
① 指定暴力団員によって不法行為が行なわれたものであること
② 不法行為が威力を利用した資金獲得行為を行なうについて行なわれたものであること
③ 損害が不法行為により生じたものであること
を立証しさえすれば,損害賠償請求が認められるとしたものです。
 ここにいう「威力を利用」したとは,例えば,相手方に暴力団の威力を利用して恐喝する行為や,みかじめ料の要求に応じない者に報復目的で傷害を負わせる行為などが典型的な例とされています。
 ただ,たとえ直接被害者に威力を示していなくても,暴力団の構成員が組織を背景に違法な行為を行なっていること自体が,正に暴力団の威力を利用することに他なりません。
 したがって,暴力団組織からの被害を回復するという法の趣旨から,広く暴力団組員が組織を背景に不法行為を行なった場合一般を含むとする考え方もあります。
 
4 今後の展望
 暴力団に対する厳しい取り締まりの中,最近では,暴力団組織は背後に隠れ,ヤミ金融や,特殊詐欺,株価操縦などの経済犯罪に軸足を置くようになりました。
 平成19年版警察白書でも,企業活動を仮装・悪用する資金獲得活動が顕著であると既に報告されています。
 しかし,それらの暴力団の活動についても,正に暴力団特有の組織的な活動や,威力を背景にした服従統制下で行なわれたものです。
 どうである以上,「威力を利用した資金獲得活動」に他ならず,上位の組長に対する使用者責任の追及が可能ではないかと,私は考えています。

特殊詐欺抑止の切り札 暴力団組長の「使用者責任」とは?

特殊詐欺抑止の切り札 暴力団組長の「使用者責任」とは?

配信

THE PAGE

 https://news.yahoo.co.jp/articles/520bc0a0c840fd7b24fc4ca2965b10db8ae1cd8e?page=1 増加の一途をたどる振り込め詐欺などの「特殊詐欺被害」。その抑止につながる民事訴訟を先月末、被害者7人が東京地裁に起こした。指定暴力団住吉会系組員らによって現金をだまし取られたとして、暴力団対策法の「使用者責任」に基づき住吉会トップの西口茂男総裁(87)らに損害賠償として総額約2億2千万円を請求したのだ。特殊詐欺事件をめぐり、上部団体トップの使用者責任を問う訴訟は全国初。暴力団への民事的な対抗措置として有効とされる使用者責任について、暴力団対策に精通する中村和洋弁護士(大阪)に聞いた。

【図解】潜在化する暴力団 年々厳しくなる取り締まりの現状と課題

今回の事件で「受け子」は暴力団とは名乗らず

「特殊詐欺事件で使用者責任を追及する訴訟が過去になかった背景として、現金の『受け子』や電話の『掛け子』の背後に暴力団員が存在するという事実の立証が難しかったからではないか」

 使用者責任とは、暴力団組員らが行なった犯罪でも、その損害賠償を使用者である組長が負うというもの。中村弁護士は続けて「詐欺グループの末端の『受け子』や『掛け子』はフリーターなどが多く、被害者に対して暴力団とは名乗りません」と指摘した上で、「組員が関与していると突き止めれば、暴力団組織としての資金獲得目的ということですから組織のトップの使用者責任は十分問えるはず」と話した。

 今回の訴訟や事件をおさらいすると、提訴した被害者の女性7人は2014年、詐欺グループから「債権購入の権利が当たった」などと実態のない医療会社の社債購入などを持ち掛けられ、計約2億円を詐取された。被告は西口総裁ら幹部に加え、詐欺罪ですでに有罪が確定した組員ら計7人。

「暴力団の威力を利用」など立証で賠償請求可能に

 中村弁護士によると、2008年に改正された暴対法によって、「上部団体トップらに対する使用者責任の追及は容易になった」という。法改正のもとになったのは2004年の最高裁判決で「下部組織の構成員の対立抗争での殺傷行為は、暴力団組織の威力を利用した資金獲得活動に密接に関連する行為であり、上部組織トップが使用者責任を負う」という画期的な内容だった。

 この判決を踏まえた改正暴対法は(1)指定暴力団員によって不法行為が行われたものであること(2)不法行為が威力を利用した資金獲得行為を行う目的であったこと(3)損害が不法行為により生じたものであること――を立証すれば、使用者責任での損害賠償請求が認められるとした。

 ちなみに改正暴対法の使用者責任を活用した第一号は、京都府内の暴力団員によるハンバーガー店からのチーズバーガー持ち去り事件だ。この組員は08年夏、刺青を見せたうえでチーズバーガーを脅し取っており、同店は改正条項に基づき京都府警を通じて組員が所属する上部団体本部に代金を全額請求した。その後も暴力団員による一般人の殺人や傷害はもちろん、恐喝などの「しのぎ」をめぐって上部団体トップや組長の使用者責任が問われる事例は相次いでいる。

増え続ける特殊詐欺 5年で1万3000件超と倍増

 ただ、特殊詐欺事件に関しては、冒頭の中村弁護士のコメントにあるように、グループ末端の「受け子」らが暴力団の「威力を利用」して現金を詐取したという認定は難しい。このため今回の被害者7人の弁護団は、末端メンバーの「組員が怖くて辞められなかった」という供述調書などをもとに、暴力団員が威力を背景にグループを支配していたとして組織トップの使用者責任を問えると判断した。

 警察白書の2015年版によると、特殊詐欺は認知件数、被害額とも年を追って増え続け、10年の認知件数は6888で被害額は112億5千万円、続く11年は7216件で204億円、12年は8693件で364億4千万円、13年は1万1998件で489億5千万円、14年は1万3392件で565億5千万円となっている。

 「今回の訴訟が特殊詐欺被害の抑止につながれば」と期待する声は捜査の現場でも多いという。中村弁護士は「潜在化する特殊詐欺撲滅に向けた大きなきっかけ」と評価した。

(フリー記者・本間誠也)

安倍首相「黒川検事長の“訓告”は検事総長の判断」はやはり嘘だった! 法務省の“懲戒”判断を官邸が拒否したことを法務省関係者が告発


安倍首相「黒川検事長の“訓告”は検事総長の判断」はやはり嘘だった! 法務省の“懲戒”判断を官邸が拒否したことを法務省関係者が告発
2020.05.25 06:55
 https://lite-ra.com/2020/05/post-5439.html
 この期に及んで、この国の総理大臣はまたも国民に大嘘をついていた──。「賭けマージャン」問題で辞職した黒川弘務・前東京高検検事長の処分を「訓告」としたのは、事実上、安倍官邸だったと、きょう共同通信がスクープしたからだ。
 安倍首相は一体、国民にどう説明していたか。22日におこなわれた衆院厚生労働委員会で、安倍首相はこう強弁していた。
「検事総長がですね、検事総長が、事実、事案の内容等、諸般の事情を考慮して処分をおこなったわけでございまして、検事総長が、このように処分をしていくということについて、この判断をしたということについて、森法務大臣もそれを了承したということについて、私に報告があったわけでございまして、その判断について、これはもうすでに、検事総長が判断をしていることでもございますから、私も諒としたということでございます」
  稲田伸夫検事総長が「訓告」という処分をおこない、それを森雅子法相が了承、自分はその報告を受けてよしとしただけ──。ようするに、安倍首相は「自分はまったく関係ない」と主張を繰り返したのだ。
 だが、これはまるっきり嘘だった。共同通信は複数の法務・検察関係者に取材した結果として、こう伝えている。
〈事実関係を調査し、首相官邸に報告した法務省は、国家公務員法に基づく懲戒が相当と判断していたが、官邸が懲戒にはしないと結論付け、法務省の内規に基づく「訓告」となった〉
 
 つまり、実際には法務省側は「懲戒」と判断したのに、安倍官邸がそれを撥ね付けたために「訓告」という処分となった、というわけだ。
 たしかに、法律上の規定もそれを裏付けている。というのも、検事長の任命権者は内閣であり、国家公務員法では任命権者が懲戒処分をすることと規定しているからだ。ようするに、訓告処分は検事総長の権限でできるが、その前に懲戒処分するかどうかは内閣でないと決められないのだ。今回も、まず、懲戒処分にしないという内閣の判断があり、そのあとに、検事総長の判断でできる訓告となったのは明らかだろう。
 ところが、安倍首相は法務省が懲戒という判断をしていたのに官邸が撥ね付けたことを隠し、訓告処分の主体が検事総長であることから「訓告処分をおこなったのは稲田検事総長で、自分は無関係」と国会で答弁していたのだ。
 形式論だけを語って問題の本質を覆い隠す──。安倍首相は「虚偽答弁にはあたらない」などと主張するのだろうが、これは国民を騙すための姑息な手口であり、完全に詐欺ではないか。
 しかも、安倍首相が黒川問題でこうした詐術を使ったのは、これがはじめてではない。安倍首相は今月15日に安倍応援団の櫻井よしこ氏が主宰するインターネットテレビ「言論テレビ」の特別番組に出演した際、黒川氏の定年延長についても「検察庁も含めて法務省が『こういう考え方で行きたい』という人事案を持ってこられてですね、それを我々が承認をするということなんです」「基本的にですね、検察庁の人事については、検察のトップも含めた総意でですね、こういう人事で行くということを持ってこられて、それはそのままだいたい我々は承認をしているということなんですね」と主張した。
 そして、これも同じ詐術だ。メディアや検察ウォッチャーが報じた検察の内部情報を検証しても事実はまったく逆で、法務省も検察庁も、昨年11月から12月にかけて「黒川氏は今年2月8日の誕生日前に辞職し、その後任に名古屋高検の林真琴検事長を横滑りさせその後、稲田氏の退職後に林検事長を検事総長に据える」という人事案で固まっていた。ところが、安倍官邸は「黒川氏は2月で定年退職、稲田検事総長の後任は林氏」というこの法務省の人事案を突き返し、「稲田検事総長を黒川氏の定年前に勇退させ、黒川氏を検事総長に据える」よう法務省に圧力をかけはじめたのだ。
責任を押し付けようとする官邸に法務省が反発し、「訓告」処分の裏が明るみに
 実際、「文藝春秋」5月号に掲載されたノンフィクション作家・森功氏のレポートによると、昨年内に黒川氏の検事総長就任の人事発表を閣議でおこなうつもりだった安倍官邸は12月になっても辞める意思を示さない稲田氏に焦り、年末から年始にかけて、法務省の辻裕教事務次官に〈官邸側の“圧力”を伝える役割〉を担わせたという。だが、それでも稲田検事総長の意思は固かったために、「定年延長」という脱法・違法の手段をとらざるを得なくなったのだ。
 つまり、脱法・違法の「定年延長」の閣議請議をおこなわなければならないところまで追い詰めたのは安倍官邸だというのに、安倍首相はそうした背景はすっ飛ばし最終的な形式の話を主張して、安倍官邸による人事介入という事実を「嘘」「フェイクニュース」のように印象付け、責任をすべて法務省に押し付けたのだ。
森友公文書改ざん問題でもすべての責任を財務省に押し付けて逃げきった安倍首相だが、まったくどこまで国民をバカにする気なのか……。だが、今回はそううまくいくとは思えない。
 というのも、黒川氏をめぐる問題が世論の関心を呼び、大きくクローズアップされるなかで、法務・検察内では安倍官邸のやり方に反発が噴出しているというのだ。
「松尾邦弘・元検事総長ら検察OBが検察庁法改正に反対する意見書を法務省に提出したあたりから、捜査派の検察幹部だけでなく赤レンガ派の法務官僚からも『官邸の言いなりになっていていいのか』という声が飛び出すようになっています。黒川派だった法務省の辻事務次官は相変わらず官邸の意を受けて動いているが、省内では今回の失態で辻次官の評価が地に堕ちており、抑えがまったく効かなくなっている」(司法担当記者)
 実際、今回の黒川氏の処分問題に官邸の圧力があったことを伝えた共同通信のスクープも、〈複数の法務・検察関係者〉の証言から判明したもの。これは法務・検察の反発の高まりを象徴するもので、安倍首相を守るために罪をすべてかぶった森友公文書改ざんのときの財務省とは異なる様相を呈しているのだ。
 しかし、安倍官邸の姿勢はいまだに変わらない。安倍首相は黒川氏の訓告処分を、あたかも稲田検事総長の一存であるかのように主張したが、処分決定前から安倍官邸は稲田検事総長に監督責任を押し付けていた。これは、黒川氏の賭けマージャン問題を逆に利用して自分たちにとって“目の上のたんこぶ”である稲田検事総長を排除、河井克行・前法相の国会会期中の逮捕を必死に潰そうとしているためだ。
「第二次補正予算を潰すのか」の名目で河井前法相の逮捕許諾請求にストップをかける官邸
 周知のように、広島地検はこの間、河井前法相を公選法違反の買収容疑で着々と捜査を進め、「逮捕許諾請求をして国会会期中に逮捕する方針を固めた」とも伝えられる。じつはこの広島地検が強気であることの背景にあると言われていたのが、検察トップの稲田検事総長の後押しだった。捜査を潰せなかった官邸は、なんとか国会会期中の逮捕という政権に大打撃を与える事態を回避するべく、稲田検事総長に揺さぶりをかけて裏取引で逮捕許諾請求はせず在宅起訴に持ち込もうと画策しているのだ。
 しかも、検察関係者によると、安倍官邸は検察に国会会期中の逮捕を断念させるために、こんなことを言い出しているという。
「官邸サイドは検察に対して最近、『逮捕許諾請求をしたら、新型コロナ対策の第二次補正予算案の審議に影響を与えることになる』『逮捕許諾請求によってコロナ対応を潰したら世論は黙っていない』などと主張しているらしい」
「前法相逮捕で新型コロナ対策のための第二次補正予算案の審議を潰す気か」って、第二次補正予算案の編成なんて第一次補正予算案が可決されてすぐに着手できたにもかかわらず、相変わらずスピード感のない安倍政権がグダグダしているために進んでいないだけ。にもかかわらず、新型コロナ対応を盾にして逮捕許諾請求の動きに横槍を入れるとは……。
 法務・検察に圧力をかけて人事にも処分にも介入しながら、平気で国民を騙す安倍首相。そして、保身のためには新型コロナの問題まで持ち出す、この卑劣さ。これ以上、安倍首相の嘘を見過ごすわけにはいかない。
(編集部)

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