FC2ブログ

アンドレ・ヴルチェク:世界を起爆するため、欧米に利用されている世界ウイグル会議WUC

マスコミに載らない海外記事


2020年3月23日 (月)

世界を起爆するため、欧米に利用されている世界ウイグル会議WUC

2020年3月18日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 新疆自治区の中国人少数派ウイグルを哀れと思うように、人々は欧米マスコミに言われている。人々は「彼らの味方をし」「彼らの権利を弁護する」よう指示されている。

 欧米マスコミは、人々に、ウイグルは差別されている、中国が不公平に、彼らの文化を破壊しようとしていると言っている。

 テレビ画面や新聞のページが追っている、多くの一見無関係な出来事が、実際は、直接ウイグルや、彼らの親欧米派で、過激な「世界ウイグル議会(WUC)」に関係しているのを、人々知らないことになっている。

 トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が突然憤激して、ロシアと敵対し、欧州連合さえ挑発して、ますます多くの軍隊を隣国シリアに派兵しているのを読まされる。読者が、彼が正気ではないと思っても、許されそうだ。

 だが、そうではなく、彼の行動には、実際は冷酷な論理があるのだ。エルドアンは、何十年間も、主に中国の新彊自治区にいるチュルクの少数派民族集団が、トルコという国の著名な発祥の地だと信じてきたのだ。彼がイスタンブールの市長だった時、由緒あるスルタンアフメット地区に、ウイグルの小さい像を設置さえした。

 シリアで戦争が勃発した後、より正確には、欧米がアサド大統領打倒の試みを始めた後、トルコは中国から好戦的なウイグルをつれて来て、シリア領内で彼らを使い始めた。私はこの雑誌(New Eastern Outlook)で公開された長い記事「March of the Uyghurs(ウイグルの行進)」でそれを説明した。記事の、より長い版は間もなく本として刊行予定だ。

 トルコは、彼らにトルコのパスポートを与えて、インドネシアや他の国々経由で、ウイグルのジハード幹部や家族を連れ込んだ。主に(第一次大戦後トルコに占領された歴史的シリア領と言えるはずの)ハタイ地域の、いわゆる難民キャンプで、彼らを訓練し、最終的にイドリブ(シリアの県)に送り込んだ。そこで、しばしば戦意を昂進させる薬の影響下で、ウイグル戦闘員は、何百人という男性、女性や子供を殺し、人類に対する犯罪を行い、村や町の人口を減少させた。彼らは、いまだに地域を占領している主にアラブ諸国からの様々なテロ集団と協力してきたのだ。

 私は恐怖で大虐殺から逃げたい、くつかのシリア人家族にインタビューした。私は2019年、テロリストに占領された地域の境界でシリア人指揮官にインタビューした。一般人と軍隊両方が彼らの生活で一度もこのような野蛮に遭遇したことはなかったと証言した。

 NATO加盟国のトルコは基本的に欧米同盟国のため、一肌脱いでいたのだ。ウイグルは、一層鍛えて、最終的には中国に戻り、平和と、習近平首席の素晴らしい国際主義プロジェクト「一帯一路構想」を混乱させるべく、シリアのジハード戦場に送り込まれたのだ。

 インドネシアの反抗的な島スラウェシも、それより程度は低いが、ウイグル戦闘員を訓練するために使われた。

 今、トルコ軍は、ロシア軍を、更にもう一つの戦争で脅しながら、直接シリア軍と交戦して、イドリブ県に立てこもっている。

 ロシアは、トルコが、合法的な野党勢力から、テロリストを分離し損ねたと不平を言っている。これは実際は極めて穏やかな語法による状況の定義だ。トルコは、イドリブ地域で、テロリストを直接支援しており、テロリストには、かつてISISとして知られていたものの分派のいくつかと、もちろん、ウイグルとその部隊も含まれる。

 昔そうしたように、アンカラは、再度地域を支配したいと望んでいる。だが今は極めて複雑なゲームをしている。アンカラは、NATO、アメリカ、ヨーロッパ、テロリスト、イスラム至上主義者とロシアをお互いに戦わせて、帝国を再建しようと望んでいる。

 トルコにとって、ウイグルはもう一つの残忍な帝国主義ゲームの駒に過ぎなかった。

*

 アフガニスタンでさえ、新たな勢いは、直接的、間接的に、ウイグルと関係がある。

 シリアは、その軍隊によって解放されつつあり、テロリストは、漸次、静かに欧米同盟諸国、主にトルコによって避難させられている。彼らはどこに行くだろう? 国の一つは、もちろんアフガニスタンだ。既に二年前、私はカーブルとジャララバードの両方でISISが莫大な数、アフガニスタンに移住し、彼らは主に地方で活動していると言われた。

 ウイグル・ジハード戦士がアフガニスタンにもいるのは確実だ。よく訓練され、鍛えられ、彼らは中国や旧ソビエト共和国諸国やロシアにさえ入る用意ができている。

 この全てが、アメリカとNATOの計画に沿っている。

 そして最近、欧米は紛争に様々な歪曲した「感傷的要素」を加えて、新彊のウイグルの生活を「被害者」として描写し、現実を曲解し、突然「イスラム教カード」とされるものを利用している。

 中国は、歴史的にイスラム教徒の人々と問題を抱えてはいない(植民地主義、新植民地主義の冒険主義を通して、問題を抱えているのは欧米だ)。中国の古い首都西安を訪問すれば、明らかに、漢とイスラム教文化が、どのように相互に結びついていたかわかるだろう。西安こそが、中央アジアや、今中東と定義される地域や、世界の他の国々と中国を結ぶ古い「シルクロード」の起点なのだ。

*

 2012年12月、環球時報はこう報じた。

「報道によればテロ集団に関連していると判明しており、欧米政治団体から資金を受ける組織、世界ウイグル議会(WUC)は、長い間、新彊ウイグル自治区の中国の政策を中傷し、欧米マスコミの中国ステレオタイプを強化する上で重要な役割を果たしてきた。

一部の欧米メディアと政治家が、WUCと共に、中国の新彊政策を誇大宣伝し、中傷したが、中国政府やそのメディアが発表する情報については沈黙している。

WUCは、ドイツ、ミュンヘンの鉄道駅と商業地区に近いアドルフ-コルピング・シュトラーセの低層ビルに本部を置いている。

目立たない外装の建物は、中国新彊の分離主義者の中核で、多くの新彊分離主義活動家の黒幕だ。

中国から新彊を分離するというWUCの中核目標は一度も変化したことがないと中国の民族集団に関するドイツ人学者ワインスハイマーが環球時報に語った。」

 このような報道は、新彊でのウイグルに対する人権侵害を隠蔽する中国の親政府派新聞の試みとして、通常、欧米のプロパガンダとマスコミに斬って捨てられる。

 だが、私の直接の調査から、トルコ、ヨーロッパ、シリア、インドネシアや、いくつかの世界の他の地域で、中国が自身の領土で、極めて危険なテロの脅威に直面しながらも、公平な手法をとっていることが明確になっている。

 2019年12月という近い過去に、香港内でさえ「ウイグル問題」は、欧米と台湾に利用された。私はそれを報道し、いつもの通り、私には明確な写真の証拠がある。

 環球時報が報じたことは、実際は、地球上で人口最大の国、中華人民共和国を、バラバラに壊すことに向けた欧米の残忍な方針に対する穏やかな反応に過ぎなかった。

 それが私が欧米で極めて不人気で、隠されている、この話題を周期的に扱う理由だ。

*

 ウイグルは中国に対する欧米戦闘の最前線にいるのだ。

 ワシントン、ロンドン、ベルリンは、複数の戦線を北京に対して開いたのだ。様々な異なる種類の戦線だ。経済的、政治的、イデオロギー的、軍事的なものさえ。

 中国(とロシア、イラン、ベネズエラや他の国々)に害を与えるのが、欧米対外政策の主要目標だ。

 世界ウイグル議会(WUC)は、中国を傷つけ、BRI(一帯一路構想)を混乱させる取り組みで、アメリカ、ヨーロッパとNATO(特にトルコ)を支援する準備ができている。

 なぜだろう? それは、BRIが欧米の新植民地主義にとって最悪の悪夢だからだ。私は最近の本でそれを説明している。「China’s Belt and Road Initiative: Connecting Countries Saving Millions of Lives(中国の一帯一路構想:国々を結び、何百万人もの生命を救う)」。私がしばしばグローバルな非植民地化の最終段階と説明している、この巨大なプロジェクトに、中国は深く関与している。ロシアも益々関与を深めている。様々なケースでは、主導さえしている。

 欧米は、肯定的、楽天的なものを何も提供できない。欧米は、中国、ロシアを中傷し、彼らの残忍で極端な資本主義、欧米帝国主義のために、何百万人もの国民をいけにえにするのを望まない政府を打倒したり、脅迫したりしている。欧米マスコミは、このような「時代遅れの用語」を使わないよう、著者たちに警告している。たわごとだ。こうした単語は時代遅れではない。こうした単語は本物だ! 帝国主義が決して終わっていない。植民地政策は、全ての大陸で、いまだに多数の国々を略奪し、破壊している。

 中国、ロシア、ベネズエラ、シリア、イラン、キューバや他の国々は、世界の惨めな人たちのために戦っている。実に単純だ。

*

 WUCと、その「大統領」ドルクン・エイサは明らかに金をもらって、欧米の絶対命令を受け入れると決めているのだ。

 同時に、その領土にWUC本部を受け入れて、ドイツは再度、地球規模の政治で極めて否定的な役割を果たすと決めたのだ。暴徒が街頭に繰り出すと決めた時はいつでも、アメリカとイギリスの国旗と並んで、ドイツ国旗が、香港中で、ひるがえるのは少しも不思議ではない。ドイツは、WUC同様、香港暴徒を、心から支持している。

 今や、ワシントンとロンドンに協力することで、ドイツとトルコ両国は、中華人民共和国と、安全な存在をする権利に反対すると、心を決めたのだ。それは非常に危険な状況だが、それは本物で、現実を隠す理由はない。

 ウイグル過激派は、中国と世界の進歩的地域両方を起爆させるよう指名されている。

 中国は状況を落ち着かせようと誠意をもって交渉しようとしている。それは容易ではない。

 欧米やトルコや世界いたる所で活動している過激派イスラム部隊は過激派ウイグルと彼らのWUCに、北京との恐ろしい血まみれの対決へと圧力をかけている。

 状況を周知させるべき頃合いだ。致命的な途方もなく危険な欧米ゲームを暴露しなければならない。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者、調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China’s Belt and Road Initiative: Connecting Countries Saving Millions of Livesを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/03/18/the-uyghur-wuc-is-used-by-the-west-to-detonate-the-world/

----------

スポンサーサイト



櫻井ジャーナル:シリアで戦乱が続いている責任の一端は偽報道を続ける西側の有力メディアにある

2020.03.16
XML

 今から9年前、2011年3月に始まったシリアの戦乱は今でも続いている。この戦乱を日本を含む西側の有力メディアは「民主化運動の弾圧」を切っ掛けとする「内戦」だと今でも宣伝してきた。

 しかし、2012年6月の段階でメルキト・ギリシャ典礼カトリック教会の聖職者は「​もし、全ての人が真実を語るならば、シリアの平和は守られる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実からほど遠い​。」と指摘していた。しかもシリア政府軍が戦っている相手が外国からやってきた戦闘員だとローマ教皇庁の通信社に報告しているのだ。

 シリアより一足先、2011年2月にリビアでも戦争が始まっている。その年の10月にムアンマル・アル・カダフィ体制は倒され、戦闘員と武器/兵器はシリアへ運ばれている。NATOが制空権を握ってリビア政府軍を空爆したことが大きいが、その際、地上部隊の中心がアル・カイダ系でイギリスと歴史的に関係の深いLIFGだということが明確になる。

 アメリカを含むNATOがアル・カイダ系武装集団と手を組んでいることを知る人が増えたこともあり、バラク・オバマ大統領はシリアで支援している相手を「穏健派」だと主張するが、アメリカ軍の情報機関​DIAはその主張を否定する報告書を2012年8月、ホワイトハウスに提出​している。

 本ブログでは繰り返し書いてきたが、その報告書はシリアで政府軍と戦っている主力をサラフィ主義者やムスリム同胞団だとし、戦闘集団としてアル・カイダ系のアル・ヌスラ(AQIと実態は同じだと指摘されていた)の名前を挙げていた。支援の相手は穏健派でないということだ。

 また、オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるともDIAは警告していたのだが、支援は継続された。

 その警告が現実になったのは2014年1月。イラクのファルージャでサラフィ主義者やムスリム同胞団が「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にはモスルを制圧する。ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)の売り出しだ。

 その際、ダーイッシュはトヨタ製小型トラック「ハイラックス」の新車を連ねた「パレード」を行い、その様子を撮影した写真が世界に伝えられた。偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などでアメリカの軍や情報機関は武装集団の動きを知っていたはずであり、パレードは格好の攻撃目標だったはず。ところがアメリカ軍は動かなかった。

 こうした事態になったことを受け、オバマ政権の内部で武装勢力に対する支援を巡って対立が激しくなり、マイケル・フリンDIA局長は2014年8月に退役させられてしまう。

 そのフリンは2015年8月にアル・ジャジーラの番組でダーイッシュの勢力を拡大させた責任を問われ、自分たちの任務は正確な情報を提出することにあり、​その情報に基づいて政策を決定するのはオバマ大統領の役目​だと反論した。

 サラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を傭兵に使った侵略はオバマ大統領が2010年8月に承認したPSD-11に基づいている。

 これはオバマの師にあたるズビグネフ・ブレジンスキーが1970年代の後半にアフガニスタンで始めた作戦の真似だが、イギリス政府のアドバイスも影響したと言われている。

 イギリスは2003年3月にアメリカと一緒にイラクを先制攻撃したが、サダム・フセイン政権を倒した後の統治に苦労する。そこでトニー・ブレア英首相はジョージ・W・ブッシュ米大統領に対し、非宗教政権を倒してムスリム同胞団と入れ替えるように求めたという。(Thierry Meyssan, “Before Our Very Eyes,” Pregressivepress, 2019)

 ムスリム同胞団は歴史的にイギリスと関係が深いが、アメリカの国務長官だったヒラリー・クリントンが最も信頼していたと言われているヒューマ・アベディンもムスリム同胞団と結びついている。母親のサレハはムスリム同胞団の女性部門を指導している人物だ。

 シリア侵略にはアメリカとイギリスのほか、フランス、サウジアラビア、イスラエル、カタール、トルコなどが参加、それぞれの国が雇った傭兵が送り込まれたようだ。

 ダーイッシュもそうした傭兵がつけているタグのひとつだが、この武装集団にはサダム政権の軍人が参加しているとも言われている。調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは2007年にニューヨーカー誌で、​ジョージ・W・ブッシュ政権がシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを最大の敵だと定め、スンニ派と手を組むことにした​と書いているが、フセイン体制の残党はスンニ派だ。この決定とオバマのPSD-11はつながっているのだろう。

 シリアの戦乱はアメリカなど外国勢力による侵略であり、内戦ではない。戦っている主力は外国からやってきた傭兵であり、シリアの民主化勢力ではない。西側の有力メディアは侵略を支援しているのだ。かつて日本の新聞社は侵略戦争を推進するために「大東亜共栄圏」を宣伝していたが、それと大差のないことを行っていると言える。

視点;アメリカに対峙するイラク

視点;アメリカに対峙するイラク

3月 15, 2020 20:42 Asia/Tokyo
アメリカに対峙するイラク
アメリカに対峙するイラク

アメリカ軍の戦闘機が、この3日間で数回にわたりイラクの抵抗軍および、民兵組織ハシャド・アルシャビの拠点を爆撃しました。この攻撃はイラク国民の大規模な反発を引き起こしています。

アメリカ側は、今月12日にイラク・バグダッド北部にあるアルタージ基地がハシャドアルシャビによる攻撃を受けた、と主張しましたが、これに関する決定的な証拠を示していません。また、このアルタージ基地への攻撃を、イラクの抵抗グループやハシャド・アルシャビに対する攻撃の口実に挙げています。

イラク軍は、「この侵略がアルタージ基地攻撃への報復だったとする、このようなアメリカ側の口実は虚偽だ」と強調しました。イラク議会の法治国家連合のメンバーであるアリエ・ナスィフ議員も、「米CIAの要員およびアメリカの傭兵が、アルタージ基地への攻撃により、ハシャドアルシャビやそのほかの抵抗グループを狙うための手段を探していた」とし、「アルタージ基地へのミサイル攻撃の事実を調査すれば、この作戦が偽りのもので、その実行犯がCIA関連もしくは雇われの警備会社だったことがわかるはずだ」と語りました。

アリエ・ナスィフ議員

どうやら、アメリカはこの偽りのプロパガンダや攻撃により、以下の2つの重要な目的と追求しているものと見られます。

1つは、イラクにテロ組織という脅威を再度形成させることです。この脅威が再来すれば、アメリカ軍のイラク駐留を継続するためのお膳立てが整うことになります。

2つ目は、今回の攻撃でハシャド・アルシャビやそのほかの抵抗グループを弱体化させる下地を作ることです。実際アメリカは、ハシャド・アルシャビの拠点や位置づけの強化が、アメリカやシオニスト政権イスラエルの利益と安全保障に反すると考えています。このため、アメリカはイラク各地にあるハシャド・アルシャビの拠点を攻撃しているのです。

アメリカは、攻撃を仕掛けることでイラク国内の情勢不安を扇動することを狙う一方で、ハシャド・アルシャビを情勢不安の要因として吹聴しようとしています。実際に、アメリカはイラク国民にとってのハシャド・アルシャビのイメージやアイデンティティを歪曲しようとしているのです。

こうした中、イラクの要人や各団体が示した反応は、以下の2つの事柄を反映しています。

第1の点はイラクの各団体の多くが国内でのハシャド・アルシャビの役割を支持しているということです。

第2の点は、イラクの要人や各団体の多くが、ハシャド・アルシャビや抵抗グループの拠点に対するアメリカの攻撃を、イラクの国家主権への侵害とみなしており、その理由として、こうした攻撃がイラク領内からイラク人に対しなされているということが指摘できます。

しかし、アメリカのこうした行動は逆に、アメリカ軍のイラク撤収・追放に向けたイラク人の決意をさらに固めさせる結果となっています。

米軍、イラクで報復空爆 親イラン組織の5拠点

2020年3月13日 11時49分

 

米軍、イラクで報復空爆 親イラン組織の5拠点

https://www.chunichi.co.jp/s/article/2020031301001836.html

 【ワシントン共同】米国防総省は12日、イラクで米国人ら3人が死亡したロケット弾攻撃への報復として、イラク全土で親イランの民兵組織「神の党旅団(カタイブ・ヒズボラ)」の武器庫5カ所を空爆したと発表した。エスパー国防長官は「親イラン勢力による米国や同盟国への攻撃は許さない」と表明した。

 ロイター通信によると、エスパー氏は同日、国防総省で記者団に、米軍が必要な措置を取ることをトランプ大統領が承認したと明らかにした。同時に「注視しているのは攻撃を実行した組織だ」と述べ、民兵組織の背後にいるイランとの緊張を高める意図はないとの姿勢を示した。

櫻井ジャーナル:米国にイランとの関係修復交渉を断ち切られたサウジはイスラエルとの関係を強化

2020.03.08
XML

 ​サウジアラビアで主要王族メンバーがモハメド・ビン・サルマン皇太子によって逮捕されたと伝えられている​。サルマン・ビン・アブドラジズ・アル・サウド(サルマン)国王の弟であるアーメド・ビン・アブドラジズ、ムハンマド・ビン・ナーイフ前皇太子、前皇太子の弟であるナワフ・ビン・ナーイフの3名だ。

 ビン・サルマン皇太子はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と近い。ネタニヤフはカジノを経営しているシェルドン・アデルソンの影響下にある。アデルソンのカジノはアメリカのラス・ベガスとペンシルベニア、東南アジアのマカオとシンガボールにあり、日本に対してカジノを作らせるように要求したことでも知られている。2016年のアメリカ大統領選挙ではドナルド・トランプに対する最大の寄付者だった。

 アデルソンは単なるカジノ経営者ではなく、​2013年にはイランを核兵器で攻撃すべきだと主張​した人物。彼が主要スポンサーになっているFDD(民主義防衛財団)やEMET(ヘブライ語で「真実」を意味)は好戦的なイスラエル系団体で、その背後にはイスラエルの情報機関と緊密な関係にあるメガ・グループが存在しているとも言われている。EMETはを考えたのひとり、エドガー・ブロンフマンがジェフリー・エプスタインと関係することは本ブログでも書いた通り。

 皇太子になって以来、ビン・サルマンがサウジアラビアの政策決定で主導権を握ってきたが、いずれも失敗して国を危機に陥れている。そうした実態を国王へ知らせていた国王の個人的な警護責任者のアブドル・アジズ・アル・ファガム少将は昨年(2019年)9月28日に射殺された。その数日前に解任されていたという。サウジアラビアの軍事や治安に対するアメリカの影響力が大きくなった可能性が高い。

 イエメンのフーシ派軍がサウジアラビアの3旅団を壊滅させたと発表したのはその翌日だが、その前、9月14日には18機のUAV(無人機。ドローンとも呼ばれる)と7機の巡航ミサイルでフーシ派はサウジアラビアのアブカイクとハリスにあるアラムコの石油処理施設を攻撃、大きな損害を与えている。アメリカの防空システムが機能しなかったのだ。

 ビン・サルマン皇太子は2017年11月に王族、閣僚や元閣僚、軍人などを大量に拘束したが、その前の月に国王はロシアを訪問、防空システムS-400の購入で合意していた。国王は昨年10月にイランと緊張緩和について話し合うことをイラク首相に約束、その半月ほど後にロシアのウラジミル・プーチン大統領がサウジアラビアを訪問している。

 実際、サウジアラビアとイランとの間で緊張緩和に関する話し合いがイラクを仲介役として始まった。イラン側のメッセンジャーがイスラム革命防衛隊の特殊部隊とも言われているコッズ軍を指揮してきたガーセム・ソレイマーニー。

 イスラエルの協力を得てアメリカは今年1月3日、ソレイマーニーをイラクのバグダッド国際空港で暗殺する。イスラエルから提供されたソレイマーニーに関する情報を利用し、アメリカ軍がUAV(無人機、ドローン)で攻撃したと言われている。イラクのアディル・アブドゥル-マフディ首相によると、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていた。これはイランへの宣戦布告行為であると同時に、サウジアラビアに対する警告でもあったのだろう。

 そして2月20日にアメリカのマイク・ポンペオ国務長官はサウジアラビアの国王と皇太子に会い、2月24日にはサウジアラビア国王は宮殿へイスラエル人ラビを迎え入れた。ソレイマーニー暗殺はアメリカやイスラエルにとって中東における和平の流れを断ち切る重要な作戦だったと言えるだろう。

プロフィール

檜原転石

Author:檜原転石
FC2ブログへようこそ!

世の中は無名の一人でも変えられる

最新トラックバック

カテゴリ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR