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 富山氷見冤罪事件 ~虚偽自白、味方が1人もいない時には・・・~

 富山氷見冤罪事件といえば、検察が柳原浩さんのアリバイ証拠を隠し、犯人としてでっち上げて有罪に持ち込んだ極めて悪質な冤罪事件なのだが、加えて、親族・弁護士を含め柳原浩さんの回りには誰1人味方がいないという切実な問題もあった。


★浜田寿美男『虚偽自白を読み解く』(岩波新書、2018年)

頁202──(引用者注:赤文字強調は引用者による)

 柳原さんが任意の取り調べで自白に落ちて起訴に至るまで、取調官たちは柳原さんを「犯人と思いこみ」、柳原さんはその思い込みに合わせるかたちで「犯人を演じる」以外になかった。そこに生まれた奇妙な人間関係を、私は「自白的関係」と呼んできたが、それが起訴後にただちに断たれるわけではない。柳原さんは、第1回公判を迎えて罪状認否を求められたとき、傍聴席に当の取調官が来ているかもしれないと恐れていた。
 それだけではない。法廷で被告人席に座ったとき、弁護人は有罪を前提に、情状弁護に徹して、柳原さんに謝罪と反省を求めるばかりであったし、その背後で親族には被害者への弁償を勧めていた。現に証言台に立った兄は、被害者に対して弁償し、謝罪したと、柳原さんの目の前で証言している。そうして見ると、柳原さんにとっては、自分のことを無実かもしれないと思って見てくれる味方が誰もいない、そう思うほかなかった。有罪方向へ傾く磁場は、取調べの場から公判廷にまで連綿とつづいていたのである。そこで自分の無実を主張する勇気をもてなかったからと言って、彼を責めるわけにはいかない。


◆富山強姦冤罪:被害者証言「刑事に脅された」 国賠訴訟
毎日新聞 2013年10月22日 00時47分
http://mainichi.jp/select/news/20131022k0000m040131000c.html
 2002年に富山県氷見市であった強姦冤罪(ごうかんえんざい)事件で、服役後に無罪が確定した柳原浩さん(46)が国などに約1億円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が21日、富山地裁(阿多麻子裁判長)であった。柳原さんが本人尋問で、有罪判決を受けた心境を「家族からも見捨てられ、もうだめだと思った。自分の意志とは関係なく、やったと思って刑務所に行くしかないと思った」などと証言した。

 柳原さんは取り調べについて、証言台をたたくなど身ぶりを交え、「刑事に机をたたいて脅された」「刑事が怖かった」と証言。再審公判の供述調書で「脅されたことはない」とされている点については、「(脅されていないと)自ら述べたことは一度もない。『再審で必要な書類』と言われ、早く終わりたい思いだった」と述べた。

 この日は被告側反対尋問の途中で、柳原さんの体調不良を理由に閉廷した。傍聴した足利事件の菅家利和さん(67)は3年前の自身の再審公判で、取り調べを録音したテープ再生中に体調不良になったことを振り返り「体験した人でないと分からない」と話した。

 柳原さんは02年1月と3月に女子高生を襲ったなどとして逮捕、起訴された。服役後に真犯人が発覚し、07年、再審で無罪が確定した。【成田有佳】



 味方は誰もいないと、被疑者を絶望に追い込み、自暴自棄にさせ虚偽自白をとる手法は、多くの冤罪事件でも使われいるが、かように人間とは弱いものなので、私たちも自覚しておいた方がいい。  


 最後に、3度の死刑判決から無罪になった冤罪事件「八海事件」の 阿藤周平さんは言う―─「1人でも無実の可能性がある人を処刑するくらいなら、有罪の人間が死刑を免れてもいい。どうしてそう考えられないんでしょうか」

 言うまでもなく、無実の死刑囚・久間三千年さんはもう処刑されてしまっている!

 


※追記1:決して反省しない組織──検察庁

◆『朝日新聞』2018/08/25

■袴田さんの再収監主張

 1966年に静岡県で1家4人を殺害したとして死刑が確定し、再審を求めている袴田巌さん(82)について、最高検が弁護側による特別抗告の棄却と、袴田さんの再収監の必要性を訴える意見書を最高裁に提出したことが、関係者への取材で分かった。意見書は23日付。・・・中略・・・死刑の執行停止と袴田さんの釈放を維持した高裁決定については「(刑事訴訟法の)解釈を誤ったもの」とし、「生活状況や心身の状況を考慮しても拘置の必要性は高い」と主張した。

 


追記2:以下、富山氷見冤罪事件関連ニューズなど


◆氷見事件

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B7%E8%A6%8B%E4%BA%8B%E4%BB%B6

・・・

この逮捕には、柳原の自白に「秘密の暴露が全くない」こと、柳原には犯行当時の明白なアリバイ(犯行時刻とされた時間帯に自宅から知人に電話をかけたというNTTの通話記録など)が存在したこと、現場証拠である足跡が28センチという巨大な足跡なのに対し、柳原の足が小さい24.5センチであることなどから、柳原に対する立件は無理ではないかとの声が氷見警察署内にさえもあった。それにも関わらず捜査は強行され、富山地方検察庁が立件した(真犯人判明後の国家賠償訴訟における2014年2月17日の富山地裁での第24回口頭弁論の取調官の証人尋問で、被害者の自宅の見取り図については柳原に確認しながら取調官が見本を書き柳原に清書させたと取調官は証言した。凶器、被害者の縛り方など柳原が知り得ない事柄には取調官が選択肢を示し供述を得ていたことも認めた。同年4月21日の富山地裁での第25回口頭弁論で事件当時の検察官は、通話記録について見たが精査しなかったと弁明した。足跡のサイズの差についても、バスケットシューズは大きめを履くこともあり矛盾するとは思わなかったと弁明した)[2]

裁判では弁護士も「裁判官から何を言われても認める方向で」「控訴しても無駄」と犯人扱いされ、孤立無援だった[2]

富山地裁における裁判の席でも、柳原は容疑を認め、結局自白と少女らの証言が重要視され有罪判決が下り同年11月に懲役3年が確定。柳原は刑に服し2005年1月に出所した。

柳原逮捕後も、強姦事件が起き、被害者の証言で共通していたのは、強姦後「100を数えるまで動くな」と逃げる時間稼ぎがされていたことであった。

似たような事件が発生しながらも、富山県警は捜査を行わなかった。真犯人の男は後の服役中に、富山県警は柳原が犯人ではないと分かっていたが、それを隠蔽した、と報道機関への手紙で記している[2]

真犯人判明後[編集]

出所した後の2006年11月、別の婦女暴行事件で鳥取県警察に逮捕された男が自分が真犯人である旨を自供(真犯人は柳原が起訴・有罪とされた2件を含めた14件の婦女暴行事件で起訴され、懲役25年の判決が下された)。

2007年1月17日に柳原の親族へ経緯を説明し富山県警察が謝罪、1月19日に記者会見で事実が判明した。これを受けて柳原は、無罪判決を求める再審請求を富山地裁に行った。また、1月29日に富山地検の検事正が柳原に直接謝罪した。

富山県警が柳原に冤罪事件について謝罪したとされる2007年1月23日夜の翌日、24日昼に、柳原は富山地検に呼び出され、「当時の取り調べ捜査官、担当検事を恨んでいません」などという内容の調書を意思に反して作成させられた上、柳原が知らないはずの事件の詳細についての自白書類が富山県警により捏造され、署名・指印させられたことが判明している。

再審の論告公判は8月22日に行われ、検察側は無罪を求刑し、2007年10月10日に無罪判決が言い渡された。また検察側が控訴しなかったため判決はそのまま確定した。

無罪となった柳原は真犯人発覚後にマスコミのインタビューに答え、尋問した刑事から「身内が間違いないと認めている」と告げられ弁明しても聞いてもらえず、罪を認めざるを得ない状況に陥ったと答えている。また、同意すること以外は意見を述べることを刑事から禁じられた上で、刑事の言うことが事実だという念書を書かされ署名させられていたとも告白している。同様の捜査手法は、同じく冤罪が確定した志布志事件でも採られている。すなわち、「お前の家族も、お前が犯人だと言っている」と告げたり、偽造まがいの手法により作られた家族の手紙を見せることで、被疑者を絶望に追い込み、自暴自棄になったところで自白を採るという手法である。


◆アリバイ無視「証拠ない」 氷見冤罪、原告側に不満
3月9日(月)18:20

http://www.shinmai.co.jp/newspack3/?date=20150309&id=2015030901000936
 
富山県氷見市で起きた強姦事件で再審無罪となった柳原浩さん(47)が違法な捜査があったとして国や県に損害賠償を求めた訴訟の判決で、富山地裁(阿多麻子裁判長)は9日、県警がアリバイを示す通話記録を無視したとする原告側主張に「柳原さんが取り調べ中にアリバイを主張したという証拠がなく、捜査員の違法性を認定できない」との判断を示した。

 地裁は県警の取り調べに違法性を認め、県に約1966万円の賠償を命じたが、弁護団の奥村回弁護士は「捜査側に甘い。検察の責任を問わないのは警察捜査をチェックする必要はないということか」と不満を示した。

◆再審無罪で富山県に賠償命令 「警察の捜査に違法性」
3月9日(月)13:05
http://www.shinmai.co.jp/newspack3/?date=20150309&id=2015030901000404

 氷見冤罪の国賠訴訟の判決後、報道陣に囲まれ弁護士会館に向かう柳原浩さん(手前左)=9日午前、富山市



 富山県氷見市で2002年に起きた強姦事件で再審無罪となった柳原浩さん(47)が、違法な捜査で逮捕、起訴され、約2年間の服役を強いられたとして、国家賠償法に基づき国や県に約1億400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、富山地裁(阿多麻子裁判長)は9日、「取り調べで虚偽の自白が作り出されるなど、県警の捜査に違法性があった」として県に約1966万円を支払うよう命じた。

 一方、検察官による起訴は「合理的根拠に欠けていたとは言えない」として適法だったとの判断を示し、国への請求は退けた。柳原さんの弁護団は「一部勝訴と言えるが、判決文を精査したい」と話している。

◆氷見冤罪訴訟、控訴せず 富山県警本部長が表明
3月12日(木)13:00
http://www.shinmai.co.jp/newspack3/?date=20150312&id=2015031201001263

 富山県氷見市で起きた強姦事件で誤認逮捕され、再審無罪となった柳原浩さん(47)が起こした国家賠償請求訴訟で、県警の桜沢健一本部長は12日、県に約1966万円の支払いを命じた9日の富山地裁判決を受け入れ、控訴しない方針を明らかにした。

 12日に開かれた県議会の総括質問で表明した。桜沢本部長は判決を受け入れる理由を「主張とは異なる評価をされた部分もあるが、総合的に判断した」と述べた。

 国賠訴訟は2007年に再審無罪となった柳原さんが09年に提訴。

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検察に不利な証拠も開示させるルールを作れ! ~日野町事件の再審開始決定 34年前の強盗殺人事件~

日野町事件 - 再審えん罪事件全国連絡会

http://enzai.9ch.cx/index.php?%E2%97%86%E6%97%A5%E9%87%8E%E7%94%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

滋賀・日野町事件  

2013/11/17更新

事件の概要

阪原さん.gif

 1984年12月、滋賀県東部の日野町で酒小売店の女店主が殺害され、手提げ金庫が盗まれました。
事件発生から3年後、1988年になって、この店でコップ酒を飲む常連客であった阪原弘さん(当時53歳)が日野警察署に呼び出され、連日のように取り調べを行い、「認めなければ、娘の嫁ぎ先に行ってガタガタにする」「親戚や近所を火の海にしてやる」などと脅しや暴行を加えました。阪原さんは、平常な判断力をなくし、ウソの「自白」をさせられました。警察は、阪原さんが酒代欲しさに、手提げ金庫を脇に置き帳面をつけていた女店主の隙をついて居間に上がり、首を手で絞めて殺害し、死体を車で宅地造成地に遺棄し、その後店内に戻って物色し、手提げ金庫を山に持っていって5万円を奪ったとされました。

裁判の経過

 阪原さんは、裁判では無実を訴えましたが、1995年大津地裁で無期懲役の有罪となり、控訴しましたが、1997年大阪高裁で控訴棄却となり、最高裁で2000年に有罪が確定し、服役を余儀なくされました。
 2001年、阪原さんは日弁連の支援を受け、大津地裁に再審請求を行ないました。

事件の問題点

 この事件では、ウソの「自白」以外に阪原さんと犯行を結びつける客観的な証拠は存在しません。反対に阪原さんには、犯行日当日は知人宅で酒を飲み、そのまま翌朝まで寝たというアリバイがあること、「自白」では首を手を絞めたとされているにもかかわらず、遺体には紐などを使って絞めたという鑑定結果があることなど、「自白」が客観的な証拠と矛盾し、つくられたものであることが明らかになっています。

再審にむけて

 大津地裁は2006年阪原さんの再審請求を不当にも却下し、阪原さんと弁護団は大阪高裁に即時抗告をしました。
阪原さんは、広島刑務所に服役していましたが、2010年から食事が食べられず、免疫力が落ち、体重が34キロにまで落ちて重篤な状態になりました。家族や支援団体は、幾度も治療や刑の執行停止などを要請しました。検察庁は12月に阪原さんの刑の執行停止を決め、外部の病院に入院させましたが、2011年3月18日に亡くなりました。
 阪原さんの死亡によって、大阪高裁で審理中だった第一次再審請求は打ち切りになりましたが、家族が2012年3月30日に大津地裁に対し、第2次再審請求を申し立てました。
 弁護団の請求した証拠開示により、確定判決の有罪の根拠とされた阪原さんが盗んだとされる金庫の投棄現場の引き当たりの検証調書に添付された写真が捏造されたことも判明しました。
 弁護団は引き続きすべての証拠の開示と徹底した事実調べを求めています。



▼『朝日新聞』2018年7月12日「再審決定「夢のよう」」より──


・・・今回の再審請求で明らかになったような被告に有利な新証拠が、確定判決を言い渡した刑事裁判で提出されていたら、異なる判決になっていたかもしれない。弁護団のメンバーは「検察官がしぶしぶ証拠を開示するという積み重ねで今回も何年もかかった。多くの冤罪事件で、証拠開示が課題になっている」と述べる。

 刑事訴訟法が改正され、裁判員裁判などで被告側が求めた場合、検察側に証拠の一覧表の開示が義務づける制度が16年12月から始まっている。しかし、再審では証拠開示に関するルールが整えられていない。

 元東京高裁判事の木谷明弁護士は「再審での証拠開示は、裁判官によって格差がある」と指摘。「今回は裁判官が前向きだったが、裁判官次第では出てくる新証拠は乏しく、再審開始の可能性も低くなる。検察に不利な証拠も開示させるルール作りが必要だ」と話している。




▼日野町事件の再審開始決定 34年前の強盗殺人事件

真田嶺

2018年7月11日14時45分

https://www.asahi.com/articles/ASL757HM2L75PTJB013.html


 滋賀県日野町で1984年、酒店経営の女性(当時69)が殺害された「日野町事件」で、大津地裁(今井輝幸裁判長)は11日、強盗殺人罪で無期懲役が確定し、服役中に病死した阪原弘(ひろむ)元被告(当時75)の再審開始を認める決定を出した。

 事件では84年12月に女性が行方不明になり、85年1月に遺体が町内で見つかった。酒店から持ち去られた金庫も同年4月に町内の山林で発見された。滋賀県警は約3年後の88年3月、常連客の阪原元被告を強盗殺人容疑で逮捕した。

 捜査段階で自白した阪原元被告は公判で一転否認したが、大津地裁無期懲役の判決を言い渡し、2000年に確定。阪原元被告は01年、裁判のやり直しを求め再審請求大津地裁で棄却され、大阪高裁即時抗告審中の11年に死亡した。遺族が12年に2度目の再審請求をしていた。

 第2次再審請求では、阪原元被告が金庫の投棄現場まで捜査員を案内したとする「引き当て捜査」の写真ネガを検察側が開示。現場にたどり着くまでが写真19枚で「再現」された実況見分調書が作られ、自白の信用性を裏付ける証拠とされてきたが、このうち8枚が帰り道で撮られた写真と判明した。

 弁護側は「迷わず現場に案内できたなどとする証拠の信用性が崩れた」とし、自白の信用性もないと主張。これに対し、検察側は「任意に案内できた事実は変わらない」などと反論していた。

 また、弁護団は殺害方法に関する専門医の新たな鑑定書も提出。「自白の方法では遺体の首に生じた圧迫痕などを説明できない」と訴えていた。(真田嶺)




【アーカイブ】日野町事件とは① 2度目の再審請求

2018年1月1日00時00分

https://www.asahi.com/articles/ASL7C51F6L7CUEHF00C.html?iref=pc_extlink


  

【2012年5月28日滋賀県版】

 東日本大震災から1週間後の昨年3月18日、広島市内の病院で一人の男性が、家族にみとられて息を引き取った。

 阪原弘(ひろむ)元被告(当時75)。28年前に日野町で起きた強盗殺人事件で無期懲役が確定し、服役中だったが、肺炎などで体調が悪化したため刑の執行が停止され、一昨年12月から入院中だった。

 裁判のやり直しを求める「再審」を大津地裁に申し立てたが、2006年に棄却。即時抗告した大阪高裁で手続きが進む中での死だった。

 一周忌を終えた今年3月30日、遺族が本人に代わって2度目の再審請求をした。「ずさんな捜査で父を逮捕した警察、警察の言うことをうのみにした検察、真実を見ようとしなかった裁判官。決して許すことができない」。長女は会見で司法への怒りをぶつけた。

     ◇

 大津地検が起訴した内容はこうだ。1984年12月28日午後8時40分ごろ、日野町豊田の「ホームラン酒店」で、経営者の女性(当時69)の背後から首を両手で締めて窒息死させ、29日午前6時ごろ、店から金庫を奪った――。

 遺体は翌年1月18日、店から約8キロ離れた宅地造成地で見つかり、3カ月後に町内の山林で壊された金庫が発見された。発生から3年余りが過ぎた88年3月、店でコップ酒を楽しむ常連客だった元受刑者が、4日連続で県警の聴取を受けた末に、「自白した」として逮捕された。

 公判で元受刑者は一貫して無実を訴えた。弁護側は「自白は警察の暴行、脅迫のため」と主張。犯人しか知り得ない秘密の暴露がないことや、「遺体と金庫の発見場所を案内できた」という間接証拠も、場所を熟知した警察が誘導したものとして争った。

 論告求刑前の95年1月、立証が不十分と見た地検が動く。犯行時間を「28日午後8時過ぎから29日午前8時半ごろ」、犯行場所を「町内やその周辺地域」とする「予備的訴因」を追加請求。犯行の時間も場所もあいまいになった。

 95年6月の判決。地裁は「自白調書は必ずしも信用できないが、その他の状況証拠で犯人であると認めるに足る」と認定。犯行時間と場所を特定した当初の起訴内容は「認めるに足る証拠がない」と退ける一方、予備的訴因は「証拠によって認められる」と、求刑通り無期懲役を言い渡した。

 二審の大阪高裁は97年5月、自白について「一部疑問点は残る」としながらも、「金庫の発見現場に到達したことや、遺体発見現場の捜査の際の言動から根幹部分は十分信用できる」と控訴を棄却した。

     ◇

 再審はかつて「開かずの扉」と言われた。だが、「疑わしきは被告の利益に」という刑事裁判の鉄則が再審にも適用されると明示した75年の最高裁「白鳥決定」により、80年代には死刑囚の再審無罪が4件続いた。相次ぐ冤罪(えんざい)事件は2009年5月の裁判員制度導入など司法制度の見直しにつながった。

 元裁判官の木谷明弁護士は「日野町事件の一審は『自白を信用できない』としながら状況証拠で有罪、二審では逆に状況証拠の信用性が低くなったので『自白が信用できる』と有罪にした。高裁段階で証拠構造を組み替えるのは不適切で、説得力に乏しい判決だ」と批判する。

 「市民感覚からかけ離れた判決」というのは、日本弁護士連合会で再審問題を担当する上地大三郎弁護士で、「冤罪(えんざい)の確信があるからこそ、遺族の再審請求を支援している」と話す。

     ◇

 足利事件、布川事件と近年も再審無罪が相次ぐ。日野町事件を通して、刑事裁判のあり方を考える。

日野町事件の経過

【1984年】

 12月29日 酒店を経営する女性が行方不明

【1985年】

  1月18日 女性の遺体が町内の宅地造成地で見つかる

  4月28日 なくなっていた金庫が町内の山林で見つかる

【1988年】

  3月12日 県警が酒店の常連客だった阪原弘元被告を逮捕

【1995年】

  6月30日 一審・大津地裁が求刑通り無期懲役の判決

【1997年】

  5月30日 二審・大阪高裁が被告側の控訴を棄却

【2000年】

  9月27日 最高裁が上告を棄却

【2001年】

 11月14日 元受刑者が地裁に再審請求

【2006年】

  3月27日 地裁が再審請求を棄却

  3月30日 元受刑者が高裁に即時抗告

【2011年】

  3月18日 元受刑者が広島市内の病院で死去

  3月30日 高裁が再審請求手続きの終了を決定

【2012年】

  3月30日 元受刑者の遺族が地裁に再審請求


【アーカイブ】日野町事件とは② 「怒り」からの行動

坂田達郎、中村亮

2018年1月1日00時00分

https://www.asahi.com/articles/ASL7C51F7L7CUEHF00D.html?iref=pc_extlink



  • 写真・図版

【2012年5月29日滋賀県版】

 2001年11月、阪原弘(ひろむ)元被告は大津地裁に再審を申し立てた。最高裁無期懲役が確定してから1年余り。新たな証拠として提出したのは、殺害方法に関する鑑定だった。

 確定判決は捜査段階の自白に基づき、「首を手で絞めた」と認定。それに対し、弁護側は自白の方法で生じる圧迫痕と遺体の傷が一致しないと、鑑定結果をもとに主張した。

 地裁は06年3月、「自白は自発的に行われ、一貫している」と再審請求を棄却。その際、「自白の殺害方法では説明できない傷がある」と矛盾を認めながら、別の絞め方で同様の傷がつくとし、「(犯行から)3年以上経過した後の自白で、記憶違いとして理解できる」と推測した。

 弁護側は金庫に関する高裁判決の判断を批判する。「金庫を見て犯行を思い立ち、盗んだ」と認定されたが、盗まれたのは普段、店にない金庫だった。

 店内は、コンクリートの土間に酒の陳列棚やレジが置かれ、常連客は、上がりかまちやいすに座って酒を飲んだ。土間横の6畳間には女性経営者がおり、そこに金庫があるのを客もよく目にしていた。だが、その金庫は盗まれず、店に残されていた。

 盗まれたのは、通常は奥にある住居部分の10畳間の押し入れ内にある金庫だった。最高裁は二審判決に法令違反や事実誤認はないとした。

     ◇

 「墓前に冤罪(えんざい)だったと報告したい、という格好のいいものではない。再審を申し立てた理由は、行動を起こさないと気が済まないという、怒りなんです」

 事件後、日野町から彦根市に転居した長男の弘次さん(51)は話す。

 逮捕前日、帰宅すると、警察に3日続けて事情を聴かれていた父が「娘の嫁ぎ先をめちゃくちゃにしたろか」と言われ、自白したと打ち明けた。「やってへんのにやったと言ったらあかん」。そう言うと、「明日、違うと言いに行く」。翌日、逮捕された。

 元受刑者は拘置所で特発性間質性肺炎を発症し、大阪市内の病院に入院した。

 上告棄却後の01年1月末、治療を終えて収監される数日前に外泊許可が出て、家族が暮らす彦根の家に1泊した。「こんな立派な所で暮らしていると思ってなかったんや」。家に着いた途端に泣いた。

 夜は家族ですき焼きを囲んだ。酒を入れたおちょこを渡したが、しみじみと眺め、「やっぱ、やめるわ」と口をつけなかった。翌日、電車で大阪へ。駅で倒れ、入院していた病院に救急車で戻った。

     ◇

 元裁判官の安原浩弁護士は、大津地裁日野町事件再審請求手続きに裁判長として関わった。地裁決定が出るまでに3人の裁判長が入れ替わり担当し、請求棄却の判断をしたのは後任の裁判長だった。

 足利、布川など再審無罪事件が相次ぐことについて、「自白調書のウソを見抜けなかったことと、怪しい鑑定をうのみにしたことが要因」と言い切る。

 裁判官だけの審理にも落とし穴があるという。「日頃、信用できる調書に囲まれているため、被告を疑ってかかり、供述調書に引きずられる。鑑定がよく分からなければ自白を、自白が信用できなければ鑑定をと、負の連鎖に陥る」と指摘する。いまの裁判員制度については、「一般の人が新鮮な感覚で見直し、被告の言い分にも理があるかもしれないと見ることができる」と意義を説明する。

     ◇

 遺族が引き継いだ再審請求で、弁護側は自白を争点の一つに位置づける。なぜ自白し、遺体や金庫を捨てた場所に案内できたのか、鑑定をもとに「無実の人が自白する過程」を明らかにするという。「開かずの扉」は開くのか、地裁の判断に注目が集まる。

 (坂田達郎、中村亮)

自白と間接証拠をめぐる認定のずれ

 <一審判決>

 自白   他の証拠と矛盾する部分があり、必ずしも信用できない

 間接証拠 目撃証言などから、アリバイの虚偽性や犯行時間に店にいたことが推認できる

 <二審判決>

 自白   一部疑問点が残るが、根幹部分は十分信用できる

 間接証拠 間接事実だけでは被告と犯行を結びつけられない(坂田達郎、中村亮)


袴田事件 東京高裁は再審認めず 釈放は取り消さず

 氷見事件で明らかなように、検察はアリバイ証拠を無視して被疑者を起訴したわけで、要するにこの国では無実が分かっている人間でさえも、権力は犯人に仕立てあげるという滅茶苦茶がまかり通っているというわけだ。それなのに、検察の暴走を止めるべき裁判官が出世を優先して検察に迎合してお粗末な判決を繰り返す。この国に正義はない!


▼袴田事件 東京高裁は再審認めず 釈放は取り消さず


  昭和41年に起きたいわゆる「袴田事件」で、東京高等裁判所は死刑が確定し、その後釈放された袴田巌さんの再審=裁判のやり直しについて、弁護側が行ったDNA鑑定は信用できないとして、4年前の静岡地裁とは逆に、認めない決定を出しました。一方、地裁が認めた釈放については年齢や健康状態などを踏まえ、取り消しませんでした。

昭和41年に今の静岡市清水区で会社役員の一家4人が殺害された事件では、従業員だった袴田巌さん(82)の死刑が確定しましたが、袴田さんは無実を訴え、再審を申し立てました。

静岡地方裁判所は4年前、犯人のものとされる衣類の血痕のDNA型が袴田さんと一致しなかったという弁護側の鑑定結果などをもとに、再審とともに釈放も認める異例の決定を出しました。

決定を不服として検察が抗告したため、東京高等裁判所でDNA鑑定が信用できるかどうかなどが改めて審理されました。

11日の決定で東京高等裁判所の大島隆明裁判長は、静岡地裁の決定を取り消し、再審を認めない判断をしました。

決定では「地裁が認めたDNA鑑定の手法の科学的原理や有用性には深刻な疑問が存在している。血痕のDNA型が本人と一致しないという結果は信用できない」という判断を示しました。

そのうえで、地裁とは逆に、犯人のものとされる衣類は袴田さんのものだと考えて不合理な点はないという判断を示し、「確定した有罪判決の認定に合理的な疑いが生じていないことは明らかだ」と結論づけました。

一方で地裁が認めた釈放については「本人の年齢や生活状況、健康状態などに照らすと、再審についての決定が確定する前に取り消すのが相当とは言いがたい」として、取り消しませんでした。

弁護団は再審を取り消した決定を不服として最高裁判所に特別抗告する方針で、袴田さんの再審と釈放の判断は最高裁に委ねられることになりました。

支援者たち「えっ?」 驚いた声

裁判所の前で袴田さんを支援する大勢の人の前で弁護士が「不当決定」と書かれた旗を示すと、支援者たちは「えっ?」と驚いた声を上げたり、「ふざけるな」と大声を出したりするなど驚きを隠せない様子で、中には涙をうかべる人の姿も見られました。

姉「残念でなりません」

袴田巌さんの再審を認めない決定が出たことを受けて、裁判所の前では袴田さんの支援者たちが「袴田さんは無実だ」「不当決定に私たちは断固抗議する」などと強く訴えました。

支援者の前で、西嶋勝彦弁護団長は「再審を認めないというとんでもない内容で、とても承服できません。巌さんが再び拘束されることがないように最大の努力をしていきたい。直ちに特別抗告する」と述べました。

袴田巌さんの姉のひで子さんは「残念でなりません。次に向かって進みます。皆様のご声援をよろしくお願いいたします」と述べました。

弁護団「鑑定を無視 不当な決定」

弁護団は会見で弁護側の専門家が行ったDNA鑑定の信用性が認められなかったことについて、「この鑑定の手法は世界では新しい手法として正当なものだと評価されているにもかかわらず、日本ではまだ認知されていないことを理由に無視されていて、誠に不当な決定だ」と批判しました。

検察「適正かつ妥当な判断」

東京高等検察庁の曽木徹也次席検事は「東京高裁の決定は法と証拠に照らし、適正かつ妥当な判断であると理解している」というコメントを出しました。

日弁連「再審判断の鉄則を骨抜きに」

日弁連=日本弁護士連合会は「『疑わしい時は被告人の利益に』という再審判断の鉄則を骨抜きにしたものにほかならず、袴田氏が50年以上もの間、訴えてきた無実の叫びに真摯(しんし)に向き合ったとは思えない。再審無罪を勝ち取るまで、引き続き全力で支援していく」という会長声明を発表しました。

当面は釈放継続か

袴田巌さんは当面は釈放されたままとなる見通しです。4年前、静岡地方裁判所は再審を認めるとともに、刑の執行とそれに伴う身柄の拘置を停止する決定を出しました。

これによって、袴田さんは収容されていた東京拘置所から釈放されました。

11日の決定で、東京高裁は再審と刑の執行についての判断は別のものだとしたうえで、それぞれについて高裁の判断で取り消すことができるという考えを示しました。

そのうえで、再審を認める決定を取り消した一方、刑の執行停止については取り消しませんでした。

これについて東京高裁は「再審を認める理由がないと判断するのだから、一般的には身柄の解放を継続する必要性は弱まるが、必ず刑の執行停止を取り消すべきだとは言えず、裁判所の裁量に委ねられている」と説明しました。

そして、「年齢や生活状況、健康状態などに照らすと逃走のおそれが高まるなど刑の執行が困難になるような現実的危険性は乏しい」として、今回の決定が確定する前に刑の執行停止を取り消すのは妥当ではないという判断を示しました。

一方で、今回の決定が確定すれば刑の執行停止の取り消しも当然に効力を失い、検察が再び収監できるという考えを示しました。

袴田さんの弁護団は最高裁判所に特別抗告する方針で、袴田さんは、最高裁の判断が示されるまでは釈放されたままとなる見通しです。

恵庭えん罪事件 2回目の再審も認めず 札幌地裁 3月20日

▼恵庭OL殺人事件に冤罪疑惑 有罪ありきのずさんな捜査と裁判に、元裁判官も唖然
http://biz-journal.jp/2014/05/post_4963.html

▼北海道 恵庭 女性殺害事件 2回目の再審も認めず 札幌地裁

3月20日 16時39分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180320/k10011372481000.html




18年前、北海道恵庭市で会社の同僚だった女性の首を絞めて殺害したとして殺人などの罪で懲役16年の判決が確定した47歳の受刑者について、札幌地方裁判所は「確定判決の事実認定に合理的な疑いは生じない」として、再審=裁判のやり直しを認めない決定をしました。




平成12年、北海道恵庭市の農道で当時24歳の会社員の女性が遺体で見つかった事件では、同僚だった大越美奈子受刑者(47)が、首を絞めて殺害したうえ遺体に火をつけたとして、殺人や死体損壊の罪で懲役16年の判決が確定し、服役しています。

一貫して無実を訴えて平成24年に再審を申し立てましたが認められず、去年1月、2回目の再審を請求しました。

20日の決定で、札幌地方裁判所の金子大作裁判長は、弁護団が新たに提出した法医学の専門家による鑑定で窒息死という被害者の死因を否定していることについて「遺体には窒息死を裏付ける所見が少なからず認められ、窒息死以外の死因を指摘する弁護団の主張には根拠がない」と指摘しました。

そのうえで、「遺体が焼けた状況をもとにアリバイが成立するという弁護団の主張は採用できず、確定判決の事実認定に合理的な疑いは生じない」として、再審を認めませんでした。

弁護団は20日の決定を不服として札幌高等裁判所に抗告する方針です。


弁護団「大変不当な決定」

今回の決定について、弁護団の伊東秀子主任弁護人は記者会見で、「裁判所は、われわれの提出した証拠を『常識的におかしい』と検討すらせず否定した。大変不当な決定だ」と述べて、札幌高等裁判所に抗告する方針を示しました。

また、大越美奈子受刑者は弁護団を通じて、「決定は納得できないし悔しい。即時抗告するしかない。私は無実です」とするコメントを出しました。

▼北海道 恵庭 女性殺害事件 再審認めるか きょう決定

3月20日 4時13分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180320/k10011371541000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001




18年前、北海道恵庭市で会社の同僚だった女性の首を絞めて殺害したとして殺人などの罪で懲役16年の判決が確定した47歳の受刑者について、札幌地方裁判所は再審=裁判のやり直しを認めるかどうか、20日に決定を出します。被害者の死因について弁護団が提出した証拠などをどのように判断するか注目されます。




平成12年、北海道恵庭市の農道で当時24歳の会社員の女性が遺体で見つかった事件では、同僚だった大越美奈子受刑者(47)が、首を絞めて殺害したうえ遺体に火をつけたとして、殺人や死体損壊の罪で懲役16年の判決が確定し、服役しています。

一貫して無実を訴えて平成24年に再審を申し立てましたが認められず、去年1月、2回目の再審を請求しました。

札幌地方裁判所では、被害者の遺体の状況から首を絞められたことによる窒息死なのかどうかや、受刑者の当時のアリバイが成立するかどうかなどが争われました。

弁護団は法医学の専門家に依頼した鑑定の結果をもとに「首を絞められた際にできる特徴的な所見が遺体に見当たらず、有罪判決が認定した殺害方法には根拠がない」と主張したのに対し、検察は「開示された写真をもとに専門家が診断するには限界があり、鑑定は信用できない」などと争いました。

これについて、札幌地裁は20日午後、再審を認めるかどうか決定を出す予定で、弁護団が提出した証拠などをどのように判断するか注目されます。

▼恵庭OL殺人 再審認めず…札幌地裁


2014年04月21日


http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20140421-OYTNT50217.html


 北海道恵庭市で2000年、女性会社員(当時24歳)が殺害され、遺体が焼かれて見つかった「恵庭OL殺人事件」を巡り、殺人と死体損壊の罪で懲役16年が確定した大越美奈子受刑者(43)の裁判のやり直しを求めた再審請求で、札幌地裁の加藤学裁判長は21日、請求を棄却した。弁護団は決定を不服として札幌高裁に即時抗告することを検討している。



 加藤裁判長は「(大越受刑者が)被害者を殺害し、遺体を焼損したことに疑いを生じさせるものはない」として請求を退けた。

 確定判決では、大越受刑者が事件当日に灯油10リットルを購入していたことが、有罪を認定する状況証拠の一つとなった。弁護団は、遺体の体重が生前より減ったことに着目し、「灯油10リットルで、このような体重減少は生じない」と主張。検察側は、確定判決は灯油10リットルだけで焼いたと認定したわけではないとした上で、「10リットルでも燃焼の仕方で減少することもある」と反論した。

 加藤裁判長は「灯油10リットルでの遺体の炭化が不可能とは言えない」と指摘した。

 また、弁護団は炎の大きさに関する目撃者の供述調書などから、「犯人は現場で燃料をつぎ足していた」と主張。確定判決で認定された着火時刻の25分後にガソリンスタンドにいた大越受刑者にはアリバイが成立する、と訴えていた。検察側は、供述は「信用できない」とし、弁護団のいずれの主張も確定判決の事実認定を覆すものではないとして、請求棄却を求めていた。

 加藤裁判長は「目撃者が見た炎の大きさは確定できず、犯人が現場を離れた可能性が十分ある」とした。

2014年04月21日 Copyright © The Yomiuri Shimbun


▼恵庭女性殺害事件:再審可否21日に判断 札幌地裁

毎日新聞 2014年04月20日 13時01分

http://mainichi.jp/select/news/20140420k0000e040134000c.html


 北海道恵庭市で2000年3月、橋向(はしむかい)香さん(当時24歳)の焼死体が見つかった事件で、殺人と死体損壊罪で懲役16年が確定した会社の元同僚、大越美奈子受刑者(43)の再審請求に対し、札幌地裁(加藤学裁判長)は21日、再審開始の可否決定を出す。この事件では受刑者の関与を示す直接的証拠はなく、弁護側は再審請求審で検察側が新たに開示した現場周辺住民の供述調書などを基に、受刑者のアリバイ成立などを主張している。

 大越受刑者は逮捕時から一貫して否認している。だが同地裁は03年、状況証拠を積み重ね、受刑者が事件当日の3月16日に灯油10リットルを購入し、この灯油で午後11時5分ごろに遺体を焼いたなどと有罪認定した。

 これに対し弁護側は再審請求審で、「灯油10リットルでは、遺体のように内臓まで炭化しない」とする専門家の鑑定書を提出した。また新たに開示された遺体が燃える炎を目撃した住民の供述調書などを基に、「犯人が現場を立ち去ったのは、早くても午後11時42分」と指摘。午後11時半に15キロ離れたガソリンスタンドの防犯カメラに受刑者の姿が映っていたことから、受刑者にはアリバイがあると主張している。

 検察側は「鑑定は体脂肪などが燃焼することを考慮しておらず、信用性に欠ける。目撃証言も信用できない」と反論している。【山下智恵】

 ◇恵庭女性殺害事件

 北海道恵庭市の市道で2000年3月17日、苫小牧市の会社員、橋向(はしむかい)香さん(当時24歳)の焼死体が見つかり、元同僚の大越美奈子受刑者(43)が逮捕された。札幌地裁は03年3月、橋向さんが自分の交際相手と付き合い始めたことを恨み、首を絞めて殺害した上、遺体を焼いたとして懲役16年の判決を言い渡した。06年9月に最高裁が上告を棄却して判決が確定。大越受刑者は12年10月に再審を請求した。

▼恵庭冤罪事件被害者支援会
http://www4.ocn.ne.jp/~sien/


▼恵庭えん罪事件と稲葉圭昭『恥さらし』
.
2013/10/14(月) 午前 8:13
https://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/38515313.html

恵庭えん罪事件(恵庭OL殺人事件)の陣頭指揮をとった中村均は、稲葉の上司だった。詳細は伊東秀子『恵庭OL殺人事件 こうして「犯人」は作られた』(日本評論社、2012年)で――。



恵庭えん罪事件(恵庭OL殺人事件)
2013/10/13(日) 午前 8:43
https://blogs.yahoo.co.jp/henatyokokakumei/38513243.html

●誤認逮捕の警察官を処分しない警察が怖い
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-4861.html



★コメント欄

恵庭えん罪事件(恵庭OL殺人事件)

再審請求中ですが、証拠ねつ造、でたらめな捜査、裁判官の劣化、あらゆる要素が詰まっています
(えん罪ファイル最新号)。

 検察といえばアリバイ証拠を隠して犯人をでっちあげても(富山氷見えん罪事件)、多分反省などしないでしょうから、これからも無実の被害者は多発するでしょう。ストーカー事件でも殺人を防げずほとんど機能していないのは、警察が市民を守るところではなく、赤旗配布の公務員には多数の警察官が張り付くことからも分かるように、権力を守るところだからですが、その構造を根本改革するって、右翼議員ばかりの日本では夢物語でしょう。

▼冤罪なのか!? 再審も棄却された恵庭OL殺人事件の真犯人とは
2014.08.06.
http://lite-ra.com/2014/08/post-325.html

2000年に北海道恵庭市で起こった女性の殺人事件をご記憶だろうか。

 同年3月17日、農道で女性の焼死体が発見される。死因は首を絞められたための窒息死とされ、死後に焼かれたものだった。被害者は通運会社に務める当時24歳のOLだったが、容疑者として逮捕されたのが被害者の同僚で29歳の女性だったことで、当時マスコミでも大きく報じられたものだ。

 被告女性には既に懲役16年の刑が確定しているが一貫して無罪を主張、再審を請求していたが今年4月21日にそれは棄却されている。

 だが、この事件は発生当初から冤罪が根強く囁かれているいわくつきの事件だった。
そんな中、真犯人を示唆したとも思われる衝撃の書が存在する。それが被告の弁護人である伊東秀子の著『恵庭OL殺人事件 こうして「犯人」は作られた』(日本評論社)だ。そこから浮き彫りにされる真犯人像とは!?

 本書によると、警察は会社内部の犯行を疑い加害者女性を「唯一アリバイがない」などとして逮捕したが、実際には他にも4人の男性従業員にアリバイがなかったという。その1人がリフトマンの林(仮名)なる人物だ。

「林の供述にはいろいろ不審な点が多い。現在の妻とは初婚でなく再婚で、最初の妻は自殺している」「警察官に対し『妻と食事をとった』と供述し、アリバイを証明してくれるのは妻しかいないと供述しながら、(別の日には)検察官に対して『妻は二〜三日前の約束でKさんの家族と食事をしていた』と供述を変え(事件当日の)未明の午前三時三六分頃に不明者から電話があったことも供述している」

 それだけでなく、林は仕事仲間に「朝、通勤途中の車のラジオで(事件を)聴いた」と話したが、その時間には事件が報じられていなかったこと、その後は「さっき運転手から聞いた」と話しを急に変えていることなどが記されている。また事件発覚日「(普段リフトマンは)一階の男子トイレを使用するのに、わざわざ二階女子休憩室(被害者の携帯が見つかった場所)の前の男子トイレに入った」り、事件のことをさかんに気にしていたなど不審な点が多かったというのだ。

 また別の日には加害者女性の自宅付近をわざわざ調べて訪ねながら、逮捕前の加害者女性にバッタリ会うと目的を告げずに、近くに知人が住んでいることを装い「自分と会ったことは内緒に」と頼んでもいる。またこの日、「林の歩いていたあたりの草むらから紛失中の(加害者の)携帯電話が発見された」という。


 数々の不可解な言動をしていたという林。

 また弁護団は「死体は焼損される以前に両足を広げられており、強姦殺人事件の可能性がある上、陰部が開脚状態で炭化の状態が激しいので、性的暴行の事実を隠そうとした疑いがある」として複数の男性による性犯罪だと強く主張している。

 他にも数々の科学的証拠を弁護団は指摘して、警察のズサンな捜査、状況証拠の嘘を指摘したが、しかし裁判所にそれを聞き入られることはなく、加害女性は懲役16年という刑が確定。また既に記したように再審も棄却されてしまっている。

 そして当時メディアスクラムといった過熱報道を繰り広げたマスコミも、再審棄却については小さく報じただけだった。
(林グンマ)

▼恵庭OL殺人事件というとんでもない冤罪事件
http://www.asyura2.com/13/nihon31/msg/351.html
投稿者 国際評論家小野寺光一 日時 2014 年 4 月 23 日 08:40:41: 9HcMfx8mclwmk
 



写真は、手前の方の大柄の女性が、被害者。橋向香さん(当時24)
奥に写っている、小柄な優しそうな女性が、冤罪となっている大越美奈子さん(当時29)である。

これは典型的な冤罪である。


以下の恵庭(えにわ)OL殺人事件の死体鑑定からも
犯人が、性行為をしていたことを隠ぺいしているのではないかと
上野正彦さんは分析している。

キーワードは「首をしめられている」。

何者かが、大越さんを犯人にしたてあげている可能性が非常に高い。

控訴審では、死体鑑定で有名な上野正彦元東京都監察医務院院長が証人として出廷しており、彼は「(橋向さんの遺体は)陰部が開脚状態で炭化が激しく、暴行の事実を隠すためかなと私は考えた。ご遺体が発見された時に開脚していたことからして、暴行殺人事件を視野に鑑定しなければならない。判決では10リットルの灯油で焼却していると言っているが、検査データからして結論が飛躍している」と証言しています。

<参考>


http://shinka3.exblog.jp/m2005-09-01/



▼【再審請求・恵庭OL殺害事件】炎の新目撃証言で「完全なるアリバイが成立」と弁護団

江川紹子  | ジャーナリスト 2014/4/20(日) 23:59

https://news.yahoo.co.jp/byline/egawashoko/20140420-00034669/

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